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岡山でKAIさんの個展「WOUND」 自画像など自身と向き合った作品12点

アーティストのKAIさん

アーティストのKAIさん

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 アーティストKAI(カイ)さんの個展「WOUND」が7月25日、カフェ「SYNERGY73」(岡山市北区天神町)でスタートした。

個展「WOUND」を開催する「SYNERGY73」の店内

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 KAIさんは、2003(平成15)年、8歳の時にグループ展で自分の絵を展示。9歳で初めての個展を開く。友人がヒーローに憧れる中、侍や歌舞伎などに興味があり、よく絵を描いていたという。2017(平成29)年には「西奉還町武士マルシェ」のポスターなどを手掛ける。2018(平成30)年には、カフェレストラン「The Mingering Diner(ザ ミンガリングダイナー)」(総社市井手)のウオールアート、アートイベント「いばらアートループ商店街」(井原市)でライブペイントを行う。

 同展のテーマ「WOUND」は、傷口や切り傷の意味。KAIさんは「ここ2年くらいの間に、多くの刺激をもらった。体にできた傷口はその時、気付かなくてもふとした時に気付き、そこから気になって仕方なくなる。傷口からは自分の体内が少しだけ見える。本当の自分に目を向けるようになった」と話す。

 作品は全部で12点。初の自画像が2点。90センチの正方形のキャンバスに描かれたKAIさんは、ピンクの背景の中で金色の服を着ている。周りの色とは対照的に、顔には色がなく自信なさげに見える。自分に向き合うために自画像を描くことを決め、リアルに描こうと心掛けたという。

 そのほかの作品には「女性」を描いた。KAIさんは以前、自分が女性として生まれたら付ける予定だった名前を両親から聞いた。生まれてくる瞬間のことを何となく覚えていて、自分のほかにもう一人の誰かがいたような感覚があるという。「自分には、もう一人の自分がいる。彼女を具現化してみようと試みた。自分の内面を探っていくチャレンジの作品。描くタッチをいろいろ試している」とも。

 「自分の内面にフォーカスして作品を作り始めたところ。現在のKAIを見てもらいたい。自分に向き合い始めた未完成な作品として、全ての作品にサインを入れていない。自分真剣勝負をすることに気付かせてくれた多くの方に感謝をし、いい意味で裏切っていく」と話す。

 営業時間は14時~翌1時(水曜は17時~)。火曜定休。8月10日まで。

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