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岡山のカフェ・ライブスペース「城下公会堂」がプロジェクト 家でも音楽と食事を楽しく

城下公会堂の佐藤寛子さん

城下公会堂の佐藤寛子さん

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 カフェ・ライブスペース「城下公会堂」(岡山市北区天神町)が現在、「コーカイドー・エイド・プロジェクト」を行っている。

カフェ・ライブスペース「城下公会堂」1

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 2007(平成19)年にシンフォニーホールの桃太郎大通り向かいにオープンした同店。これまでに1000公演以上ライブが開かれた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、月15本ほどの音楽ライブが昨年は年間10本ほどになった。

 同店スタッフは議論を繰り返しながら、テークアウト弁当を提供するなど対応方法を考えた。同店は、人が集い文化を育む「公会堂」としての価値を大切にしてきたが、もっと街にとって、地域にとって価値のある文化の発信拠点として強みを生かすプロジェクトを企画した。

 同プロジェクトは、2つの企画を進行する。「『来てほしい』から『着てほしい』へ」をテーマに、アパレルブランド「NAPRON(ナプロン)」(辰巳)と「TOKYO NO.1 SOUL SET」のギター・ボーカルの渡辺俊美さんの協力でエプロンを製作する。渡辺さんはDJイベントで同店に関わりがあっただけでなく、エッセイ集「461個の弁当は、父親と息子の男の約束。」を出版し、アパレルブランドを手掛けてもいる。

 型は2種類を製作する。店内で使うことも考え、少し短めにしてスリットを入れることで腰を落としても床に届かないようにした。ペンを入れられる胸ポケット、メモが入れられる大きなポケットを作るなど子どもが着用しても軽く使いやすいように工夫した。柄は、魚の骨が並ぶように見えることから「ニシンの骨」という意味の「ヘリンボーン」柄の生地を使い、カーキ・オフホワイト・ネイビーの3色を予定している。

 スタッフの佐藤寛子さんは「家にいても、公会堂とつながるアイテムとしてエプロンを考えた。家庭での時間を楽しくなる手伝いになれれば」と話す。

 もう1つの企画は、コンピレーションアルバム「lieu de détente(リュウ・ドゥ・デタント)」の制作。フランス語で「くつろげる場所」を意味するアルバムタイトルをテーマに、参加アーティストが新作を提供する。

 これまで同店でライブを行ったことのあるミュージシャンに声掛けした。ジャズピアニストの伊藤志宏さん、クラシック音楽評論家の井上太郎さん、アコースティックデュオ「sakana(さかな)」の元メンバー・西脇一弘さん、スカバンド「THE MICETEETH(ザ ・マイスティース)」のボーカル・次松大助さん、総社市出身のシンガー・ソングライター・まきちゃんぐなど10組以上が楽曲提供する。

 スタッフの田辺光さんは「小さなライブスペースだが、幅広く多彩なミュージシャンが多い。音楽を通して公会堂とつながり、ライブができるようになるまで家でのリラックスタイムを過ごしてほしい」と話す。

 今後は、同店周辺情報を発信するオリジナルZINEを制作するなど地域とつながり文化発信をする企画を展開していくという。現在、クラウドファンディングを実施している。5月19日まで。

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