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岡山に不動明王になれる撮影スポット「火焔ウォール」 ハッシュタグで発信呼び掛けも

撮影スポット「火焔(かえん)スポット」と住職・永宗幸信さん、ニシユキさん

撮影スポット「火焔(かえん)スポット」と住職・永宗幸信さん、ニシユキさん

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 2D仏像顔出し看板作家のニシユキさんの描いた撮影スポット「火焔(かえん)ウォール」が6月6日、常住寺(岡山市中区門田文化町)にお目見えした。

撮影スポット「火焔(かえん)ウォール」とニシユキさん、住職・永宗幸信さん

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 常住寺は、岡山城池田藩の祈とう所だった本堂が1919(大正8)年、現在の場所に移築された寺院。天台宗の高僧・葉上照澄大阿闍梨(はがみしょうちょうだいあじゃり)が住職を務めたこともあるが、檀家を持たないこともあり荒廃していた。

 荒廃を惜しんだ地元の有志や天台宗岡山教区有志が中心になり、復興を目指したプロジェクトを立ち上げてからは、徐々に整備が進む。2016(平成28)年3月には、葉上照澄大阿闍梨の顕彰碑を建立。2019(平成31)年3月には、比叡山延暦寺の霊木・カエデを使い、叩き彫りで仏を作る仏師の山田尚公さん・山田直禾さんが製作した3000体の仏を納める「三千佛(ぶつ)堂」が完成した。

 現在は、毎月6日に護摩供養を行い、三千佛堂の公開も行っている。「火焔ウォール」は、2015(平成27)年から代務者となった本性院(倉敷市玉島黒崎)の住職・永宗幸信さんが、いつでも気軽に来てもらえる場所にしたいと考案し、ニシユキさんに製作を依頼した。

 ニシユキさんは、2013(平成25)年から段ボールに描いた仏像の顔から自分の顔を出せる「2D仏像顔出し看板」を制作。弘済寺(神奈川県南足柄市)に大日如来と不動明王の看板を奉納したこともある。

 同作品は、不動明王の背後にある炎が燃え上がる光背「火焔光背」と不動明王が持つ宝剣と羂索(けんさく)を描いている。縦210センチ・横110センチほどの大きさ。火焔の中にはカルラと呼ばれる仏教の鳥神が隠れているという。

 ニシユキさんは「約1カ月前、撮影スポット『天使の羽根』のように多くの人が写真を撮りたくなる楽しいものを描いてほしいと依頼をもらった。仏さまのいない絵を描くのは、ほぼ初めて。仏像を見るだけでなく、なる体験をして楽しんでほしい」と話す。

 永宗さんは「不動明王は、宝剣で断ち切り、羂索で救いとる力強い姿をしている。自らが不動明王の心を持ち、何事にも前向きに立ち向かい、コロナ禍どう乗り越えていくのかを感じてほしい。ハッシュタグで火焔ウォール、ニシユキテンウォール、常住寺、ニシユキを付けてSNSで発信してもらえれば」と呼び掛ける。

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