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岡山でアートプロジェクト書籍の刊行イベント 編集者と文化人類学者の対談

書籍「危機の時代を生き延びるアートプロジェクト」の編著者・橋本誠さん

書籍「危機の時代を生き延びるアートプロジェクト」の編著者・橋本誠さん

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 書籍「危機の時代を生き延びるアートプロジェクト」刊行記念トークイベントが5月17日、文化人類学者の松村圭一郎さんをゲストに「奉還町4丁目ラウンジ・カド」(岡山市北区奉還町4)で開かれる。

書籍「危機の時代を生き延びるアートプロジェクト」

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 同著は、アートプロデューサーの橋本誠さんと編集者の影山裕樹さんが主に編集を手がけ、6人のライターが東日本大震災後からの10年のアートプロジェクトについて書いた。2019年7月からクラウドファンディングで約200万円の資金調達をし、昨年12月に発売となった。

 東日本大震災後のせんだいメディアテーク、あいちトリエンナーレ、城崎国際アートセンターなどアートプロジェクト8事例とコラム2本を掲載する。岡山県出身のライター南裕子さんが執筆した平成30年7月豪雨で被災した放課後等デイサービス「ホハル」(倉敷市真備町)のアーティストが行ったプロジェクトの様子も収めている。

 橋本さんは「アートプロジェクトには、瀬戸内国際芸術祭のような大きな観光イベント型でないものもある。アートを通して災害からの復興につながっていくもの、福祉の現場にあるもの、地域に経済的な循環を生むもの、鑑賞型ではないものなど。アートの書籍というよりは、災害やコロナなど難しい時代に生き延びる人たちの営みをまとめた本だと思う」と書籍について話す。

 当日は、岡山大学准教授で文化人類学者の松村圭一郎さんをゲストに招き、「地域における人々の営み~祭りとしてのアートプロジェクト~」をテーマに対談する。同テーマは、橋本さんが執筆したコラムタイトルと同じ。

 「コラムは、沙弥島など瀬戸内海の与島諸島で、住民たちが数色の糸で編んだ魚網『そらあみ』を作る五十嵐靖晃さんのアートプロジェクトについて書いた。アーティストにとってはアートであっても、住民にとっては祭りのようなもの。丁寧な観察される松村さんの視点からどんなふうに見えるのかなど、当日を楽しみにしている」と意気込みを話す。

 開催時間は19時30分~21時。参加費は1,000円(ワンドリンクオーダー制)。

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