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岡山の銭湯「清心温泉」の復活基金が募金呼び掛け 集える場をもう一度

清心温泉前に立つ中川雅博さん(後列左から2人目)、松場勇太さん(後列右から2人目)と常連客ら

清心温泉前に立つ中川雅博さん(後列左から2人目)、松場勇太さん(後列右から2人目)と常連客ら

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 岡山の銭湯「情熱の湯 清心温泉」(岡山市北区清心町2)の入浴客有志が3月21日、「清心温泉復活基金」を設立し、募金協力を呼び掛けている。

「情熱の間」で会議を行う清心温泉復活基金のメンバーの様子

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 同銭湯は1949(昭和24)年にノートルダム女子大学の東に創業。2009年に営業を休止したが、2012年に営業を再開した。昨年11月3日、営業準備中に火災で全焼、今月10日に解体・撤去される。

 同基金は30人、同銭湯の常連の入浴客を中心に再建を目標に結成された。営業中には浴槽の掃除、初めての入浴客の案内、路面で「焼き鳥テラス」として焼き鳥の販売をボランティアで行っていた。同基金メンバーの松場勇太さんは「子どもが見つけて、気になって行ったのがきっかけ。転勤してきた岡山で年代や立場は関係なく、気軽に楽しめる場になった。みんなが集まれる場をもう一度つくりたい」と話す。

 同基金は2,000万円を目標とし、金融機関での払込みの寄付を募っている。営業再開は来年7月29日、先の営業再開から7周年目を迎える日に合わせて計画している。再建予定のデザインは、従来のレトロな雰囲気という意見が多く、人が集える場として再開したいという思いが強いという。常連客の小学4年生女子は「少し古いお風呂がいい。いろんな人が来る銭湯は楽しい」と話す。

 再開間もない時期から通う中川雅博さんは「番頭の二宮さんと家族のおかげで、みんなが集まれる銭湯があった。番頭の人柄のおかげ」と話す。同基金のメンバーらは、番頭の二宮丈晴(たけはる)さんが廃業か継続かを悩んだ時期に慎重に話し合いを続け、再建の方針に気持ちを固めたという。中川さんは「東京・香川から入浴に来る常連客もいた。ファジアーノ岡山のサポーターとも思い出がたくさんある。銭湯をつくって気軽に人と集える場所をつくりたい」と話す。

 募金の募集期間は7月29日まで。

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