「岡山駅前噴水ありがとうイベント」が3月6日、備商(岡山市南区福成2)で開かれた。
同イベントは、昨年7月に続き2回目。今回は、同社の社員家族を対象に開催した。10家族の子ども23人が参加。レゴブロックの新幹線を作るワークショップのほか、子ども参観日として、オフィス見学や自作の名刺を会長や社長など4人と名刺交換するスタンプラリーなども行った。
同社は機械系設備商社で、津山グリーンヒルズ(津山市)の霧噴水のほか、県内外のポンプ場設備の工事・保守管理を行っている。1975(昭和50)年、山陽新幹線が岡山・博多間が開通した年に、岡山駅前噴水「ふれあいの泉」を施工し、これまで管理を行ってきた。噴水は1972(昭和47)年、新大阪・岡山間が開通した年に岡山県総合グラウンドで開催された「岡山交通博覧会」の記念事業として作られたもの。
噴水池の直径は12メートル。クジャクが羽を広げたような形であることから「ピーコック噴水」と呼ばれ、球状部分は直径4メートル、高さ5メートル、水を出すノズルは531本ある。当時の水量は1分間に10トンだったという。設計は当時、岡本太郎が所長を務めていた現代芸術研究所が担当した。
岡山電気軌道のJR岡山駅前広場への乗り入れ事業に伴い、2022年度以降に同噴水の撤去が予定されている。長い間、親しまれてきた噴水があったことを記憶に残してもらおうと企画をスタートした。
当日は、大阪大学レゴ部の4人が、ピーコック噴水広場と新幹線・こだまとのぞみの先頭車両をレゴブロックで再現した。ピーコック噴水はデジタル図面を作成し、全て特注部材を発注した。約5000個のブロックを使い、75センチの「ふれあいの泉」を3時間ほどで完成させた。
同社総務部の白神晋太郎さんは「社内でも当時のことを知っている人は少ない。毎年、大事にメンテナンスを続け、ポンプの当時のままのものを使っている。社員にも愛着と誇りを持ってもらいたいと思い企画した。第3弾では地域の人にも、思い出になる企画を届けたい」と話す。
3月20日・21日には、同イベント第3弾としてJR岡山駅前噴水広場にアートバルーンを設置する。夜はナイトバルーン仕様に変更する。卒業式シーズンに合わせ写真撮影を楽しめるスペースとする予定。「#BISHO」「#駅前噴水」を付けてSNSに投稿するフォトコンテストも同時に行う。開催時間は11時~20時(21日は19時まで)。