シフォンケーキ専門店「モリスケ」が牛窓テレモーク(瀬戸内市牛窓町)にオープンして2カ月がたった。
牛窓テレモークは、旧牛窓診療所の改装を目指す傍ら食・アート・音楽などイベントなどを開催してきたスペース。同店は、同施設が改装中の6月2日、1階のカフェの隣にオープンした。テークアウト専門で、店前にある休憩スペースのテーブルで食べることもできる。
同店は、2004(平成16)年に東京都三鷹市でオープン。移住を考えていた店主の森夏世さんが昨年6月、東京交通会館で開かれていた瀬戸内市の移住相談会で同市地域おこし協力隊の出口由美子さんと出会ったことをきっかけに、同市へ移住した。
当初は、自ら店をオープンする予定はなく、国立ハンセン病療養所「長島愛生園」(瀬戸内市邑久町虫明)に常設のカフェ「喫茶さざなみハウス」でアルバイトをしていた。牛窓テレモーク内イベントでカフェスタッフをしたことをきっかけに同施設内に同店を開くことにした。
シフォンケーキの材料には、「一文字うどん」(瀬戸内市長船町)が合鴨農法で育てた小麦を石臼で引いて作った小麦粉と平飼いで鶏を育てている「アルムの里」の卵を使う。森さんは「材料に強いこだわりがあるわけではないが、顔が見える関係の人から材料を仕入れているので安心して提供できる」と話す。
シフォンケーキは、プレーン、アーモンドくるみ、キャラメル(以上380円)など4・5種類。シフォンケーキを生クリームで包んだシナモンバナナシフォン(520円)、白桃サンドシフォン(550円)、アールグレイシフォン(480円)などのメニューを入れ替えながら提供している。
スコーン(250円)、レアチーズケーキ、ベークドチーズケーキ(以上450円)、バナナとスパイスのチーズケーキ(500円、カカオのクッキー(330円)、自家製キャラメルクッキー(300円)なども用意する。
森さんは「目の前には嘘みたいに青い海が広がっている。気持ちのよい環境と地元の人の優しさが、移住の決め手となった。地元の人に日常的に食べてもらえる店にしていきたい」と話す。
営業時間は11時~18時。