森上煙火工業所(岡山市北区真星)が今月から、2種のオリジナルマスキングテープを販売している。
1952(昭和27)年創業の同社は、2号玉(直径6センチ)~10号玉(直径30センチ)の花火製造から打ち上げまでを行う岡山県内唯一の企業。昨年4月、森上真夢(まなむ)さんが4代目社長に就任したが、新型コロナウイルス感染拡大により花火大会は中止が相次ぎ、売り上げは約半分に落ち込んだ。家庭でできる花火や手拭いストラップなどのネット販売を始めた。
今回は、花火製造の中で使うマスキングテープをデザインし、8月1日に販売開始。紺地に手描き調の花火を描いた「花火」と、白地にクワガタムシ・金魚・スイカなどを描いた「夏」の2種を用意。マスキングテープは幅15ミリ、長さ10メートルで、価格は380円。
森上さんは「昨年6月、初めてサプライズ花火を自主開催した。祭りは中止になっても花火を打ち上げるケースも増え、規模は小さくなったが例年より多い花火打ち上げ件数となった。家族、孫、大切な人と夜空を見上げる花火の文化を途絶えさせないように試行錯誤している」と話す。
「今後は花火大会だけでなく、学園祭や修学旅行、企業の式典や成人式などや、個人的なプロポーズや誕生日などでも大切な日を演出したい。当社が企画した花火大会など新しい仕組みの花火大会にも挑戦していきたい」と意気込みを見せる。