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岡山の「KOTOMO基金」が初の活動報告会 貧困家庭の子どもを考える

岡山NPOセンター代表理事の石原達也さん

岡山NPOセンター代表理事の石原達也さん

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 子ども支援プロジェクト「KOTOMO(ことも)基金」の第1回活動報告会「子どもたちの孤立を防ぐ支援の現場」が11月6日、山陽新聞社さん太ホール(岡山市北区柳町2)で開かれる。

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 同基金は、「岡山NPOセンター」(表町1)と「山陽新聞社会事業団」(柳町2)、「山陽新聞」(同)が今年5月に設立した。昨年の春、新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに岡山NPOセンターや子どもや親子支援を行う団体で「おかやま親子応援プロジェクト」をスタートし、長引くコロナ禍で支援を続けるNPO団体などへの経済的支援を継続するために設けた。

 同基金の分配は、不登校・引きこもりの子どもがいる生活困窮家庭へ訪問し相談支援をする団体に行う。金額と活動について山陽新聞で毎月報告をする。同基金には現在、40社以上の企業と100件以上の個人から寄付が集まっている。

 岡山NPOセンター代表理事の石原達也さんは「子どもたちに必要な支援はまだまだたくさんある。寄付金の分配先をスピーディーにして、支援団体がすぐに活動できる仕組みとした。シンポジウムやアンケートを行い、支援の方法や寄付金の使い方を一緒に考えつくる。個人寄付は3,000円と手軽にできる金額。年間1,000万円規模の基金にしたい」と話す。

 第1部は、カンボジアやインドで児童人身売買問題の解決に当たる「NPO法人かものはしプロジェクト」(東京都渋谷区)の共同創業者・村田早耶香さんと、石原さんによるクロストーク「子どもを取り巻く不条理をどう無くすか」を行う。

 第2部は、「おかやまの子どもたちに起きていること」と題して、同基金から分配された「あかね」(関西町)、「志塾フリースクール岡山」(中山下2)、「子どもソーシャルワークセンターつばさ」(倉敷市鶴形2)、「ハルハウス」(倉敷市水島北春日町)が報告を行う。

 第3部は、シンポジウム「子どもたちの孤立や困難を解消するために力を合わせて何ができるか」を行う。同基金協賛企業の「オカネツ工業」(岡山市中区乙多見)と、同基金のネットワークに加盟する「オカヤマビューティサミット」(北区表町1)、「子どもシェルターモモ」(清輝橋1)、「ポケットサポート」(奥田本町2)が登壇し、進行役は「ハレハハ」(南区大福)のボウズ満恵さんと、石原さんが務める。

 石原さんは「公的支援が届かない家庭の引きこもりや不登校の子どもは、実費で支援サービスを受けざるを得ない。一人親家庭や困窮家庭の場合、実費の必要なサービスを受けられないケースがある。自己責任と片付けてしまうのではなく、みんなで支えられる基金を活用して支援を届けたい。今後は、本当に困ったときに緊急避難できる場所や、早期発見するための子ども食堂や居場所づくりにも分配を検討したい」と話す。

 開催時間は13時30分~16時。オンラインの配信も予定している。

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