津軽三味線奏者・二代目高橋竹山(ちくざん)さんの岡山公演が3月30日、岡山のライブハウス「YEBISU YA PRO」(岡山市北区中山下1)で開かれる。
二代目高橋竹山さんは18歳で高橋竹山に弟子入りし、高橋竹与(ちくよ)としてアメリカやフランス・パリなどの海外でも演奏活動を共にしていた。1997(平成9)年、小劇場「渋谷ジァン・ジァン」で襲名披露演奏会を開き、二代目高橋竹山になった。民謡だけではく、これまでジャズピアニストの山下洋輔さんやアコーディオニストのcobaさん、舞踏家の田中泯さんなどとも共演してきた。
企画発案者の田沢千草さんは青森県小湊出身。田沢さんによると、吉田兄弟のように弦をたたくように演奏する「たたき三味線」と高橋竹山のように優しく弾く「弾き三味線」と大きく分類される。盲目の演奏者が、なるべく弦が切れないように叙情的に優しく演奏するようなったという。
映画監督の大西功一さんと親交のあった田沢さんは、初代高橋竹山を描いたドキュメンタリー映画「津軽のカマリ」の上映会を2021年にイタリア料理店「パダンパダン」(北区表町1)で開いた。同時に二代目高橋竹山さんのライブを企画したが、コロナ禍で中止となった。
当日は、二代目高橋竹山さんのソロライブのほか、本人から希望のあった岡山在住のラッパー神闘歌(しんとうか)さんとドラマーの武田充貴さんのコラボで青森県民謡「与三郎節」を演奏する。武田さんとは「ホーハイ節」のセッションも行う。ライブ中は「NAOTO TSUJITA(つじたなおと)」さんがVJを担当するほか、神闘歌さん、武田充貴さんのソロタイムも予定している。
田沢さんと共にキャスティングなど企画を担当した岡山在住のDJ「ZEN」さんが24時くらいまでクラブタイムで会場を盛り上げる。会場はライブハウスで通常座席はないが、約60席を用意する。出入りは自由。
田沢さんは「二代目高橋竹山は岡山で初ライブ。津軽三味線を好きな人には聴いてほしい。年配の人にも来てほしい思いで、座席も用意した。岡山にはアンダーグラウンドな音楽やアート文化にもパワーがあり、融合ができればうれしい。地元・青森では、三味線という音楽を通して、お年寄りから子どもまでが世代を超えて楽しんでいる。岡山でも世代が混じり合うイベントになることを期待している」と話す。
19時開場、19時30分開演。入場券は、前売り=3,000円、当日=3,500円(共にドリンク代別)。