「生理革命委員会作戦会議2025冬」が1月31日、岡山県ボランティア・NPO活動支援センター「ゆうあいセンター」(岡山市北区南方2)で開かれた。
生理革命委員会は、2022年に当時岡山後楽館高校の生徒だった澤田まりあさん、山形萌花(もか)さん、山領珊南(さんな)さんが、探究学習の授業でスタートした。
活動では、「生理のある人」と「生理のない人」に分けアンケート調査を実施した。その後、校内のトイレ3カ所に生理用ナプキンを常備し、使用枚数などを集計。併せて、県内の高校78校へも常備を求めるオンライン署名やクラウドファンディングを行い、2023年には岡山県議会に陳情を提出し、全会一致で採択を受けた。その後、8校が実証実験を行い、アンケート・ヒアリング調査を実施した。
当日は、澤田さんと山領さんが、生理とはどういうものか、男性・女性という呼び方をしない理由、「生理の貧困」は生理用品を買えないという経済的理由の貧困だけではないことなどを説明したうえで、改めて「トイレットペーパーと同じように生理用品を」という思いを訴えた。
実証実験を行った高校の一つ、玉島高校では生徒会執行部4人が取り組んだ。その後の経過などを報告した後、もし各校に常備するとすればどれくらいの費用負担があるのか、不参加だった高校はなぜ参加しなかったのかなど生理革命委員会にも質問した。1人1カ月当たり1.33枚を使っていたほか、保健室にはあることや一時的な実証実験で継続して常備できないことを理由としていたことを答えた。
最後に参加者約20人が2グループに分かれ、どのようにすればトイレットペーパーと同じように生理用品を常備できるかなどについてディスカッション。「不参加校のほとんどは教員が決定し、生徒と話し合って決めるべきだった」「保健室にもらいに行くことが経済的貧困を顕在化させてしまう」「もらった人は戻しやすくする工夫も必要」などの声もあった。
澤田さんは「貧困を理由にして使うのではなく、誰でも自由に使える環境にしたい。急に生理が来た人もいれば、教室に忘れてきた人もいる。トランスジェンダーの人は、そもそも生理用品を購入しづらいなどもある。ディスカッションすることで、生理について考えるきっかけにもなり、深まっていく。高校生が今回来てくれたことはうれしい。賛同してくれる高校生を増やしていきたい」と話す。
県内では、岡山市の男女共同参画社会推進センターで生理用ナプキンを常設し、瀬戸内市役所に生理用品無料配布機器「Oitr(オイテル)」を設置しているほか、玉野市の公立中学校4校でトイレに実験的に常備している。
同委員会では、岡山県内の公立高校の生徒会や保健委員会、有志など活動に賛同する団体に上限10万円として助成することを決めた。申請は4月にスタートし、7月中旬に採択する予定だという。