飲食店「Hi-Five(ハイファイブ)」(岡山市北区田町1)が現在、地域のクリエーターやアーティストの作品を使った弁当の「のし」を使った弁当を販売する「アートのしプロジェクト」第1弾を行っている。
「Hi-Five」の「アートのしプロジェクト」で販売するハイファイブ御前
同店は、神戸市で飲食店を経営していた西克美さんが岡山市へ移住し、2015(平成27)年4月に和牛を中心とした肉料理店としてオープン。2016(平成28)年には、ハンバーグやパスタ、ビフカツなどを提供するイタリアンとビストロを組み合わせた「ビスットリア・ハイファイブ」(中仙道)を出店した。しかし、コロナ禍で営業が制限されたことをきっかけに、田町店だけの営業とし、仕出し弁当を本格的に始めた。
弁当の食材には、一所懸命農園(東区百枝月)の米や、肉のほそだ(岡山市北区岩田町7)の肉、鷹取醤油(備前市香登本)のタレなどを使う。メニューはステーキやローストビーフ、ハンバーグなど手作りの品を中心に、有頭エビフライを盛り付けるなど視覚的な演出にもこだわる。
西さんは、当初弁当のしを季節に合わせた写真などを使い自作していたが、より発展させたいという思いから同店のチラシやグッズ制作などを依頼していたデザイナーの渡辺俊夫さんに相談。地域のクリエーターとのコラボに思い至った。
西さんが過去の作品群から選定し、作品画像を3カ月間のしに使用。クリエーターに使用料を支払う。西さんは「プロの作品を採用することで、より喜んでもらえると考えた。毎月約3000個の発注があるため、クリエーターを知ることにもつながり、良い関係を生み出せるのではないかという期待もあった」と話す。
第1弾は、渡辺さんのほか、画家の幸山将大さん、イラストレーターのTAKUMIさん、RASUKUさん、mari takahashiさんの5人の作品を採用し、1月に販売をスタートした。渡辺さんは「西さんの思いをくみ、のしにはクリエーター紹介文とSNSへ誘導する2次元コードを配置した。作品が引き立つよう、レイアウトや配色は一点ずつ調整している」と話す。5種類のデザインはランダムに巻いて納品する。
利用客からは「のしをきっかけに会話が弾んだ」という声が寄せられているほか、調理スタッフの間でも作品に関する会話が生まれているという。SNSでの発信後、作品の採用を希望するクリエーターの問い合わせも届いている。
今後、5~8月に第2弾、9~12月に第3弾を予定しているほか、参加クリエーターによる店内での作品展示なども構想している。