岡山市北区の最北にある建部町の手作りの味を、岡山市街地にリヤカーで届ける「たけべ便」が11月25日から始まった。
販売する商品は、2007年度「あしたのまちづくり活動賞」食育部門で「内閣総理大臣賞」を受賞した、平均年齢80歳以上の婦人団体「山ゆりの会」が地元で採れたコメや野菜などの食材を使って開発した特産品。
商品ラインアップは、100%建部産の大豆を使い、大豆本来の味を生かすために大豆をたっぷり使った「豆腐」(300グラム=200円)、建部町長尾地区の棚田のコメと建部の大豆を使った風味豊かな「みそ」(1キロ=800円、500グラム=400円)、生のコンニャクイモを使い、もちもちの食感に仕上げた「玉こんにゃく」(3個入り=300円、2個入り=200円)、建部の牧場で採れた牛乳と長尾で育てた野菜を使った「野菜パン」(5個入り=300円)。
リヤカーで引き売り販売しているのは、京都市出身で、今年4月から岡山市の「地域おこし協力隊」として建部地区の活性化に携わっている頼本徹(よりもと とおる)さん。これまで農業未経験だったというが、「山ゆりの会」の人たちと一緒に大豆や野菜作りに挑戦し、豆腐やみそなど加工品の製造も手伝っている。
頼本さんは「建部のおいしいものを市街地の方々に届けたいというのはもちろんだが、これが建部を知るきっかけになって、建部に遊びに来てもらえれば」と期待を込める。ラッパならぬハーモニカを吹きながら、青いツナギにかさ帽子、と独特なスタイルでリヤカーを引いている。
現在は月1回のペースで、北区伊福町で販売を行う。次回は12月9日の昼ごろからの予定。今後は岡山市内で行われるイベントでの販売や店頭での販売も予定する。