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岡山・七曲神社で七夕祭り 瀧善三郎題材舞台のエキストラオーディションも

劇団「歴史新大陸」主宰の後藤勝徳さん

劇団「歴史新大陸」主宰の後藤勝徳さん

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 「七曲(ななまがり)七夕みたま祭り」が7月6日、七曲神社(岡山市北区御津金川)で開かれる。

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 同イベントは、昨年455年ぶりに復活し今回で2回目。同地区の臥龍山(がりゅうざん)にあった金川城が1568年7月7日、宇喜多秀家によって落城したことから七夕を祝わなくなったと言い伝えられている。歴史エンターテインメント劇団「歴史新大陸」主宰の後藤勝徳さんと同地区出身の瀧善三郎の子孫で作る「瀧善三郎正信を偲(しの)ぶ会」のメンバーらで「瀧善三郎顕彰プロジェクト」を立ち上げ、瀧善三郎の故郷である同地区を盛り上げるため、地元の地域づくりに関わる人など同イベントを開催することに至った。

 瀧善三郎は備前岡山藩士の武士で、1868年に明治新政府最初の外交問題となった「神戸事件」の責任を取り切腹したことで知られている。1900年にアメリカで刊行された新渡戸稲造の著書「武士道」にも記載がある。同プロジェクトは、あまり知られていない瀧善三郎の偉業を地域の人、日本人に知ってもらうことを目指し活動している。

 当日は、同神社の周辺で飲食店などが出店するほか、7色の光を使ったライトアップを行う。瀧善三郎について研究する朝日塾中等教育学校(御津紙工)の生徒がステージの壁面を描き、通路を竹灯籠で照らすほか、境内の階段を飾る。

 併せて、来年2月22・23日に上映する舞台「ラストサムライ~瀧善三郎のBUSHIDO~」のエキストラの公開オーディションも行う。村人や兵隊役などのキャストを募っており、参加希望者は自己PRや特技などを披露する。代表の後藤さんは2008(平成20)年に同劇団を結成し、古事記・織田信長・新撰組など日本の歴史を題材に上演してきた。2021年に地元岡山へ戻り、昨年9月は岡山市天神町にある「甚九郎稲荷神社」を題材にした舞台「甚九郎稲荷物語~秀家が愛した岡山、稲荷社の守り人~」など地元の歴史を題材とした舞台をプロデュース・演出・出演など行っている。

 後藤さんは「瀧善三郎のことを調べれば調べるほど、ご縁がつながり祭りを復活することもできた。歴史作家の赤神諒さんが、瀧善三郎をモデルに「夏鶯(うぐいす)」を雑誌「すばる」で連載をスタートするなど、まだ知らない人に届けるチャンスが広がっている。来年2月の舞台がゴールではなく、さらに多くの人に知ってもらい神社にも訪れてもらえるように活動していく」と話す。

 開催時間は17時~。

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