岡山出身の作家、片山高志さんの個展「NEW LIFE・あたらしいこども」が現在、エレファントギャラリー(岡山市北区南中央町)が開かれている。
片山高志さんの個展「NEW LIFE・あたらしいこども」の様子1
片山さんは小学生の頃、片山とピカソを合わせてカタピーと呼ばれるほど絵が上手だったが、美大進学を諦め、東京の原宿や表参道で絵を売っていたという。2006(平成18)年にグラフィックデザイナーの横尾忠則さんが審査員を務めた「第6回西脇市サムホール大賞展」で大賞を受賞。2008(平成20)年・2020年・2021年に「岡山県新進美術家育成I氏賞」の最終選考に選ばれた。
同展は、アクリル板にアクリル絵の具で描いた頭部、上半身、下半身の人に見える最小単位の3要素を描いた61作品。アクリル絵の具を乾かしては重ね、背景を最後に描き、ガラス絵の手法を用いて、裏側を作品として展示する。
片山さんは、昨年7月に奈義町現代美術館(奈義町)で開催した展示「何かの何かだと思ったら、何の何でもなかった」の前から同シリーズを描き始めた。幼い娘と暮らす父親として、娘と遊んでいる中で、これまで描いてきたモノクロで緻密な風景画から新たな作品を試みるようになったという。
テーマは「大人の中にある子ども性」。片山さんは「今という時間を生きる子どもと接し、過去や未来に縛られていることに気付かされた。大人の社会的に生きる中では、無駄とか必要とされない要素、自分の中の曖昧さを表現したかった。コントロールされていない初動を絵に残したいと思ったので、この手法を使った」と話す。
「大人は比較の世界で生きていて、あらゆる人が代替可能な存在となっていくことへの危機感が以前からあった。誰も持っていたポテンシャルや未来のような社会規範に従う前の名付け難いエネルギーにフォーカスした。社会が子どものために作れていないと感じることに似た閉塞(へいそく)感や不寛容さと子ども共にいることで感じることがリンクして作品となった」とも。
3月28日は、ノンフィクションライターの最相葉月さんとアーティストトークを行う。
開催時間は12時~18時。月曜~木曜定休。入場無料。4月12日まで。