暮らす・働く

岡山・高梁市有漢に民家を改修してコミュニティースペースを 移住者2人の挑戦

(左から)石橋千加良さんと西垣陽平さん

(左から)石橋千加良さんと西垣陽平さん

  • 75

  •  

 高梁市有漢町に住む石橋千加良(ちから)さんと西垣陽平さんが現在、コミュニティースペース「風風(ふうふう)」を新設する民家改修プロジェクトを行っている。

 東京都出身の石橋さんは、2018(平成30)年1月に高梁市に移住した。中学生の頃から、仕事や家を失っても生きていけるように自給自足の生活をしたいと考えていたという。東京農業大学で醸造科学科を卒業しバイオマス分野へ就職するつもりだったが、自給自足の生活を追い求めて、農業に従事することを決意する。

[広告]

 農家での修業と研修で約2年間、農業の基礎を学び、千葉県成田市で「七草(ななくさ)農園」を立ち上げる。約2万平方メートルの畑で栽培と販売ともに順調になった頃、田舎暮らしを希望していた両親が高梁市に移住することを決める。両親と共に知り合いの1人もいない高梁市に移住することにした。

 石橋さんは現在、3500平方メートルの畑で100種以上の野菜を農薬や化学肥料を使わずに栽培している。季節ごと野菜だけではなく、エルバステラやルタバガ、オイスターリーフなど珍しい野菜を育てている。大きさや形などの企画を決めず、飲食店の料理人と話し合いながら出荷をしている。

 借りた畑の隣地に立っている一軒家が無人になったことをきっかけに、農業体験に来た人などに寛げる場所を作る予定にしていた。2020年11月に地域おこし協力隊として着任した西垣さんと出会い、地域の人が集える場所にしようと意気投合した。荷物の整理を行い、天井や壁・床を取り壊わすところまでは自分たちで行う予定にしている。コミュニティースペースのオープンは4月予定。

 石橋さんは「地域にコミュニティースペースはなく、景色の良い場所でのんびり過ごせる場所にしたい。カフェやコワーキングスペースを準備するつもりではあるが、やってみたいことを実現していける場としたい。気軽に立ち寄れる場となり、友人を増やしたい」と話す。

 西垣さんは、ブドウの栽培を計画して移住してきた。同時進行で、コミュニティースペースができれば、高齢者にスマホの使い方やインターネットでの買い物など簡単なIT教室を開設する。「スーパーやコンビニがないことは覚悟していた。子どもを安心して遊ばせることができる場所にもしたい」と話す。

 現在、水道工事を行うための資金集めをクラウドファンディングサイトで募集している。返礼品には、石橋さんの作った野菜や有漢町の酒蔵「芳烈(ほうれつ)酒造」の純米大吟醸「風」のほか、石橋さんが昭和のアイドル風に撮ったブロマイドを準備している。2月14日まで。