岡山市北区の奉還町商店街で11月20日17時ごろ、学生サークル「おかやま百年構想」が、サッカーJ2ファジアーノ岡山の最終戦試合結果をタペストリーに反映した。
当日シティライトスタジアムで行われたファジアーノ岡山対ザスパクサツ群馬戦は、前半にファジアーノが3点を先取したが、後半ザスパクサツが同点に追いつき、引き分けとなった。結果は引き分けとなったが、J1昇格を争うプレーオフ進出が決まった。
J1昇格へのプレーオフが決まる最終戦は、今季最多の1万5203人が観戦した。同サークル代表の池田遥祐(ようすけ)さんは「注目の試合だったが、予想以上の観客数で驚いている。関心が高まっている証拠だ。盛り上がりが記憶に残り、歴史が積み重なった手応えを感じた」と話す。
「おかやま百年構想」は、プロのスポーツチームとともにまちの活性化に取り組む岡山大学のサークル。サッカーやバレーボールなどプロのチームについて市民に興味を持ってもらう企画を検討し、スポーツチーム、商店街、企業などと連携して実践できるよう提案している。メンバーは13人、参加のきっかけはまちづくりに興味があることが共通点。毎試合観戦に行くようなファンや地元岡山出身という人は少数。すでに定着した地元ファン層とは異なる立場から提案できることも活動の特徴の一つ。
最初の取り組みは、奉還町商店街に試合結果を示したタペストリーの掲示。4年間、試合が終わるたびに結果を反映し、掲示を更新し続けている。池田さんは「おかやま百年構想の活動の原点であり、奉還町商店街と一緒に応援できていることがうれしい。商店街での話題提供になり、通過する人たちに見て認識してもらえるように願って始めた。1万5千人もの集客に成長し、スタジアムから帰るサポーターが声をかけてくれる機会が増えた。これからもタペストリーは継続するので、注目してほしい」と話す。
高校時代まで広島で過ごした池田さんは、クラスメイトと広島東洋カープの話題になることが多かった。「カープの存在が根付いて、街がチームを育んできたストーリーがある。たまに観戦に行く、代表的な選手を知っている、さりげなくグッズを持っているという人が多い。日頃からチームに触れる機会、関心を持つ文化が岡山でも浸透してほしい」と語る。
J1昇格プレーオフ準決勝は11月27日、長野県で松本山雅FCと対戦する。次回タペストリー更新日は未定。