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岡山・高梁市図書館が「さんじゅーろーの読書ノート」を小学校などに2000冊配布

高梁市図書館の中本美絵さん

高梁市図書館の中本美絵さん

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 高梁市図書館(高梁市旭町)が7月18日、備中松山城跡で人気を集める「猫城主『さんじゅーろー』」をデザインした「読書ノート」の配布を始めた。

「猫城主『さんじゅーろー』」をデザインした「読書ノート」・表紙

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 「さんじゅーろー」は、城に住み着いた猫を2018(平成30)年に、高梁市の観光協会が城主として任命した。名前は備中松山藩出身の新撰組隊士・谷三十郎にちなむ。現在は新型コロナウイルス感染拡大防止のため「触れ合い禁止」となっており、マスクなどのグッズ販売、インスタグラムなどSNSでの情報発信を行っている。

 「読書ノート」は、7月12日から市内15校の小学校へ1200冊を配布した。18日からは、同館を訪れる希望者へも提供している。全2000冊を製作した。読書記録36冊以上の人には記念品を贈呈し、50冊読んだ人には表彰状を進呈する。すでに50冊を読み終えた小学生が3人いるという。

 「読書ノート」は、本のタイトル、著者名など50冊分の読書記録を残せる。表紙には、「さんじゅーろー」のイラストが描かれている。キーカラーは、同市吹屋のベンガラ色の町並みが日本遺産に今年選ばれたことから、淡い赤のベンガラ色を採用した。大きさはA6サイズ。お気入り度は、5段階で肉球を塗りつぶす仕様になっている。制作を手掛けた中本美絵さんは「表紙だけでなく、さんじゅーろーがいろんなページに登場する。本を読む楽しみとノートに記録していく楽しみを届けたい」と話す。

 ノート配布の取り組みは、児童の読書離れが進む中、読書習慣を身に着けてほしいとの思いから始まった。同館館長の藤井勇さんは「中学生のころ、病気で登校できない時期があった。シャーロック・ホームズやトム・ソーヤの冒険など多くの本と出合った。当館では4万冊の児童書を用意している。本の世界の広さを感じてもらい、読書の楽しさを知ってほしい。今後は中学生対象の取り組みも企画したい」と意欲を見せる。

 開館時間は9時~21時。

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