岡山市出身の東京大学2年生・片山湧斗さんが4月27日、書籍「東大生のノートから学ぶ天才の思考回路をコピーする方法」を出版した。
片山さんは、岡山白稜高等学校を卒業。東京大学理科三類(医学部医学科)を目指したが果たせず、合格した別大学の医学部を休学して浪人生活に入った。6年間、塾講師や家庭教師、通訳ガイド、ホテルマンなどの仕事をしながら勉強を続け、昨年3月に合格を果たした。
同書籍は、東大の同窓生などから提供を受けたノート約100冊と自分のノートなどからさまざまなノウハウを集約。54冊のサンプルを提示しながら解説する。情報整理、記憶定着、理解定着などの6章で、ノートを作る目的とゴールを説明している。
「なぜ間違えた?ノート」では、解けなかった問題の正解を書くスペースと不正解の理由を書くスペースがある。復習のみならず、自己分析や、思考の可視化に使える。
授業や議事録などに使える「軸ノート」では、上から下へ時系列で取るメモの左右に、大切な記述をノート右側へ、そうでない記述を左側へ、それぞれ記載できるスペースを設けた。重要度や具体性などの「軸」を前もって決めることで、深い理解や情報の取捨選択がしやすくなる仕掛けだ。
片山さんは現在、医学部予備校を経営する傍ら、スタディサプリと漫画「ドラゴン桜」のコラボプロジェクト「リアルドラゴン桜」でも講師を務める。ユーチューブ「スマホ学園」では「6浪理3」の立場から、「大学入学共通テスト」に向けての「塾・予備校の選び方」などの解説も行う。
片山さんは「東大や医学部を目指す受験生だけでなく、学びたい意欲のある人に読んでほしい。受験で大切なのは、頑張っている友人が身近にいるかどうか。ライバルがいてこそ、頑張ることができる。東大に入学して、学ぶ環境の大切さをより感じるようになっている」と話す。
全336ページ。価格は1,600円。