「珈琲(コーヒー)焙煎(ばいせん)所・豆lab(ラブ)」(総社市総社1)が6月16日、2周年を迎えた。
同店は、20種のスペシャルティーコーヒーを店内で焙煎し、提供するコーヒー豆専門店。エチオピア、タンザニア、コロンビア、ブラジルなどの豆を、浅煎(い)り・深煎りのどちらかもしくは両方提供している。スペシャルティーコーヒーとは、フレグランス、フレーバー、ボディー、バランスなど10項目を各10点満点で採点し、80点以上のコーヒー豆のこと。生産国だけでなく、生産農場や生産人も明記されている。
ブレンドコーヒーは、「総社ブレンド」「純喫茶ブレンド」「和み」の3種と、季節のブレンドを2種用意している。ブレンドコーヒーのうち総社ブレンドの「れんげ」と「みのり」の2種類は、ふるさと納税の返礼品に選ばれた。
「れんげ」は総社市長の片岡聡一さんの苦くなく香りのいいコーヒーという好みを聞き、コスタリカとエチオピアをブレンドした華やかですっきりとした味わいに仕上げた。備中国分寺(総社市上林)のレンゲ畑をイメージさせることから「れんげ」と名付けた。
「みのり」は、グアテマラ・インドネシア・ブラジルをブレンドした中深煎りでほろ苦く、総社で作られる古代米「赤米」が実る様子をイメージさせることから名付けた。
店主の田村大輔さんは、カフェで飲んだスペシャルティーコーヒーの香りに感動し、コーヒーに興味を持ったという。岡山市内にある2つのコーヒー専門店で約6年間の修業を経て、店を開いた。総社市は、「パンの街」と呼ばれるほどパン店が多いこと、街の雰囲気が気に入ったことから総社に出店。築100年以上の建物を借り、DIYでカウンターを作るなど改装を自ら行った。
田村さんは「コーヒーに詳しくない人でも、好みを聞き提供する。コーヒーが苦手な人にも飲みやすいフルーティーで紅茶のようなコーヒーもある。好みに細かく応えられるように、常に新しい豆を仕入れ挑戦している」と話す。
2周年記念として「イエメン」(100グラム1,620円)浅煎りを販売している。「始めはフルーツのようなフレッシュ感があり、後にピーナツバターのような甘味を感じる。イエメンの母という意味のコーヒー豆『イエメニア種』は2020年に発表された新種。本当なら3倍以上の値段がする貴重な豆なので、飲んでほしい」とも。この他、コーヒー豆の購入者には好きなコーヒー豆100グラムを、テークアウトでコーヒーを注文した人にはドリンクチケット300円分を進呈している。今月30日まで。
現在は、テークアウトでの提供をしている。「いずれはもう1店舗、少し広い店を作りたい。テークアウトだけでなく、ゆっくり飲んでもらうスペースを設け、大きな焙煎機を入れたい。大学生や高校生が飲んでくれそうなラテなどの商品も考えたい」と今後の展望を話す。
営業時間は11時~18時。水曜定休。