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岡山の池田動物園にひとり親家庭を招待 キャンドルアートでおもてなし

中国デザイン専門学校の來海福多郎さんと水上結理さん

中国デザイン専門学校の來海福多郎さんと水上結理さん

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 池田動物園(岡山市北区京山2)の夏休み企画「Night Zoo(ナイト・ズー)」に8月7日・21日、岡山東ロータリークラブがひとり親家庭の親子を招待する。

8月7日に池田動物園で展示するランプシェード1

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 活動に協力するNPO法人「チャリティーサンタ」(東京都千代田区)よると、ひとり親家庭の94%が娯楽などの体験を我慢しているという。同クラブの土岩剛志さんは「新型コロナウイルス感染拡大により貧困がこれまで以上に体験格差を生む。池田動物園の来場者数も大幅に減少している。来場者数増に貢献し、親子の楽しい体験を支援したい」と話す。

 「ナイト・ズー」は、中国デザイン専門学校の生徒がキャンドルアートなどで園内を彩る企画。ビジュアルデザイン科の1年生・2年生の30人が2グループに分かれ、キャンドルアート2作品と卓上オブジェ、スタッフTシャツをデザインした。チーム内全員で案を持ち寄り、コンペ形式でデザイン案を決定。微調整をして完成させたという。

 同校ではこれまで、岡山城をライトアップするイベント「烏城灯源郷」で10年以上前からキャンドルアートを設置してきた。今年は岡山城の改修工事でイベント中止となったことから、岡山東ロータリークラブから誘いがあった。

 同校ビジュアルデザイン科の教師・宮脇成也さんは「喜んでもらいたい対象が明確で、実際の社会との関わりがあり、個人の作品ではなくチームで作品制作を行う貴重な機会に恵まれた。デザインの力で何ができるのかをしっかり表現してほしい」と話す。

 7日は、「夜にだけ訪れる灯(あか)りと動物たちのパレード」がテーマ。今年3月15日に来園したアキメキリンのサンタロウくんをメインモチーフにしたキャンドルアートは、赤・青・黄色・緑のカラーフィルムを貼ったビールジョッキに入れたキャンドルに火をともし制作する。合計約600個のキャンドルを使う。

 このほか、同園入り口の近くにあるテーブルに切り絵で作ったランプシェードを配置する。ペンギン・キリン・カピパラなど約100点とモビール約15点を展示する。

 6日のスタッフTシャツは、黒地にオレンジでキリンと「IKEDA ZOO」「NIGHT ZOO」「STAFF」の文字が書いてある。「STAFF」の文字は、S=シマウマ、T=タイガー、A=アキメキリン、F=フクロウ、F=フラミンゴの柄を模している。

 リーダーの水上結理さんは「パレードのにぎやかで楽しい雰囲気をカラフルな明かりで表現した。来場する子どもに笑顔になってもらいたい」と話す。

 21日は、「夜でも楽しまNight」がテーマ。童話「桃太郎」のシーンをパロディーとしたキャンドルアート「桃キリンの川流れ」は、桃から生まれたキリンが川を流れている様子を約500個のキャンドルを使って表現する。

 このほか、ヤギ・サル・ペンギン・レッサーパンダ・ホワイトタイガーを画用紙で作り卓上オブジェを制作。絵の色付けは各生徒が好きな画材を使っていて、オブジェによって表情が異なる。

 21日のスタッフTシャツは「はっちゃけスタッフ」と題し、黄色地にブラウンでキリンが描かれている。

 リーダーの來海(きまち)福多郎さんは「夜の動物園という特別な空間を楽しんで、夏休みのいい思い出にしてほしい」と話す。

 開催時間は18時~21時。入園料は大人=1,100円、高校生=880円、小・中学生=660円、3歳以上=330円、65歳以上=550円。ナイト・ズーは13日・14日・28日も開催している。

 後日、21日の開催は、新型コロナウイルス感染拡大により中止となった。

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