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岡山芸術創造劇場の工事・仮囲いに学生アート作品 16人がライブペインティング

(左から)中国デザイン専門学校の星島真穂さん、川本楓さん野竹紗矢香さん、明石乃映(のえ)さん、髙見彩さん

(左から)中国デザイン専門学校の星島真穂さん、川本楓さん野竹紗矢香さん、明石乃映(のえ)さん、髙見彩さん

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 中国デザイン専門学校(岡山市北区船頭町)の学生が制作した絵画が12月16日、岡山芸術創造劇場の建設工事・仮囲いにお目見えした。

岡山芸術創造劇場の建設工事・仮囲いに描かれた中国デザイン専門学校の生徒によるアート作品

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 現在、建設工事中の岡山芸術創造劇場は、城下筋と東山通りの交差点にある。岡山市民会館と岡山市立市民文化ホールに代わる施設として2023年夏に完成予定。新劇場のコンセプトは「魅せる」「集う」「作る」。同劇場準備室の加賀田浩二さんは「当劇場の計画やコンセプトを伝え、新劇場の未来を描いてほしいとお願いした」と話す。

 制作したのは、同校のビジュアルデザイン科・宮脇成也ゼミの2年生・3年生の16人。各人がそれぞれ約2週間かけて描いた「舞台」をテーマにしたラフ案を集め、ゼミで講評。壁画にする絵を選考する予定だったが、全員の絵を融合して宮脇さんが下絵を作成した。「舞台」は、演者・照明や音響などのスタッフ・客など立場によって見え方や感じ方が違うことから多様な表現を盛り込むことにしたという。

 アクリル絵の具を使い、縦1.8メートル・横9メートルのデニム生地キャンパスに約2時間のライブペイティングで完成させた。同ゼミ内では、「海」「山」などをテーマにライブペインティングの実習をしてきた。同校にはデニムジーンズ専攻があることから、デニム生地へのペイントにも慣れていた。

 明石乃映(のえ)さんは「衝動的に色や筆のタッチを選び、ライブペインティングならではで唯一無二の作品ができた」、川本楓さんは「自分のラフ案を別の人が描くことで、新しい表現に変わる。壁画を共同で描くことと舞台を作ることの共通点が見えた」、星島真穂さんは「演劇やダンスなど、表現は多数のバリエーションがあることから、ラフ案を直前まで描いた。講評当日にタブレットで描いたものを使った」、野竹紗矢香さんは「多くの色を使うことで、表現することの自由さを感じてほしい」、髙見彩さんは「人を巻き込む渦巻く力を描いた。見る人によって感じ方が違うことを楽しめる施設になってほしい」と話す。

 指導教員の宮脇さんは「学外の発表の場はとてもうれしい。多くの生徒たちの思いが一つになり完成した。壁画を見て劇場への期待を膨らませてほしい」と話す。

 2021年3月14日には、小学3年~6年を対象とした「カベアートプロジェクト・劇場の未来をえがこう」を予定する。壁画は、建設工事・仮囲いが撤去されるまで掲出する。

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