「外国人共生イベント・フットサル大会」が12月10日、岡山ドーム(岡山市北区北長瀬表町1)で開かれる。
主催の橋本財団(幸町)は、社会福祉活動への助成事業や、ソシエタス総合研究所として権利意識・貧困・多様性など社会課題の調査研究事業を行う。スポーツイベントの開催は今回が初めて。運営は、ファジアーノ岡山スポーツクラブ(厚生町3)が行う。
同団体はこれまで、ドイツ・スウェーデン・イギリス・トルコ・韓国の移民政策の現状や日本の外国人との共生を考える研究報告会を開いた。技能実習生や特定技能などの外国人を雇用する企業内で結成した外国人との混合チームでフットサルを行い、普段とは違うコミュニケーションで理解を深める実践の場として企画した。
技能実習は1993(平成5)年から決められた職種・職場で働ける制度として、特定技能は2019(平成31)年から決められた職種で働ける制度として、それぞれスタートした。出入国在留管理庁によると、どちらも最も多いのはベトナム出身者で、岡山県内に約8500人の技能実習生、約1600人の特定技能在留外国人が在住しているという。
当日は12チームが出場する予定。1チーム10人未満のチームで参加し、1試合は7分。1次ラウンドは、3チームごとの4グループに分け、順位ごとに決勝ラウンドを行う。試合前後にはストレッチなどの準備運動をしながら交流する時間も設ける。製造業「精密スプリング製作所」(中区桑野)や医療福祉「敬友会」(南区藤田)などが参加する。参加者にはオリジナルTシャツを進呈するほか、上位3チームには商品を贈る。
同財団の橋本夕紀子さんは「技能実習生について、外国人の迷惑行為や企業の不当な労働条件など悪いニュースもある。外国人とひとくくりにせず、各個人を知ることで理解も深まり、誤解やトラブルも少なくなる。外国人とより良く働く環境づくりに前向きな企業もあることを知ってほしい」と話す。
「言葉の壁がないスポーツで交流することにより、日本人は外国人への理解が深まり、外国人には日本のこと、日本人のことも知ってほしい。留学生や日本に住む外国人の子どもなどが参加できるイベントも今後は考えていきたい」とも。
開催時間は14時~16時。観覧無料。