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岡山出身・安井祥二監督の短編映画を上映 自分のコンプレックスから製作

安井祥二監督

安井祥二監督

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 岡山出身の映画監督・安井祥二さんの短編映画上映会が3月4日・5日、イオンシネマ岡山(岡山市北区下石井1)で開かれる。

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 安井さんは、大学時代に製作した短編映画「青」が第7回インディーズムービー・フェスティバルで入選。仮面ライダーシリーズ劇場版の助監督やテレビ番組のディレクターなどを務めた後、2006(平成18)年自主長編映画「海より上 屋上より下」を製作するが、その後、映画製作は行わず、2012(平成24)年にテレビCMなど制作する「びより」を創業した。

 今回、映画を作るきっかけになったのは、インディーズ映画ながら全国的に大きな話題となった2017(平成29)年公開の映画「カメラを止めるな!」を見たことだったいう。同作品のエンドロールで見た演劇・俳優・映画監督の専門学校「ENBU(エンブ)ゼミナール」を知り、2019年に入学する。

 同校では、佐藤勝利さん・橋本環奈さんダブル主演の映画「ハルチカ」などを製作した市井昌秀監督に出会い、自分のコンプレックスなど身近なことをテーマに作ることをアドバイスしてもらったという。在学中、中間製作で映画「つれづれ」を作った安井さんは、父親を好きになれずにいた気持ちとそんな父親に感謝する気持ちを、代行運転手の業界で出会う「親と子」に投影して描いたという。

 卒業製作の映画「からっぽのシュークリーム」は、約5年間にわたり当時の妻と不妊治療を続けた経験を元に製作した。安井さんは「以前は、社会に何を訴えるのか、自分が作る意味などを考え過ぎ、作ることにブレーキをかけていた。当時、妻を苦しませてでも子どもが欲しいと思う気持ち、自分にとって子どもとは何なのかなど、いずれ長編作品として作りたい題材。映画『スイート』では初めて自分の脚本以外で作った。実体験を伴わない母娘の話に難しさと楽しさがあった」と話す。

 平井紗夜子さんが脚本を書いた映画「スイート」も、自らの体験を元に描いたという。母親が子どものために習わせるピアノ。愛情を注ぐ一方で、子どもは窮屈さを感じてしまう。愛が愛として伝わるにはどうすればいいのかを考えて作ったという。

 安井さんは「もう一度、映画を作り始めることができた。素晴らしいキャストとスタッフに巡り会えた。3本とも、それぞれ違う個性がある。岡山で撮影した岡山の作家が撮った映画を楽しんでほしい」とも。今年夏には、長編映画「水の中で深呼吸」の製作を予定している。

 開催時間は14時30分~16時。上映のほか安井監督の舞台あいさつを予定する。入場料は1,200円。

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