岡山西商工会(岡山市北区庭瀬、TEL 086-293-0454)が現在、桃太郎伝説や歴史の舞台となった史跡を巡るパンフレット「行ってみよう!いまこそ岡山、吉備の国」を配布している。
岡山市の西に位置し、古墳や伝説のルーツとなる史跡や戦国時代の合戦の舞台になった地などが多く残る「吉備・高松・足守」の3つのエリアにまたがる同商工会。中小企業庁による「地域資源∞(無限大)全国展開プロジェクト」の採択を受け、「歴史を感じる吉備の国」をテーマに、2013年度の事業としてパンフレットを制作した。地域の16事業者が参加。4000部を印刷し、2月初めに「東京ビックサイト」で行われた商談会を皮切りに配布を始めたという。
全国で4番目の大きさを誇る「造(つくり)山古墳と陪塚」「昔話・桃太郎のルーツ温羅(うら)伝説」「秀吉の高松城水攻め史跡」「吉備津神社と吉備の歴史」「犬飼毅の生家や庭瀬界隈(かいわい)」など6つのコースを地図、写真、説明文で案内。飲食店や宿泊施設などの立ち寄りスポットのほか、これまで同商工会が力を入れてきた特産品開発のための認証制度「岡山桃太郎ブランド」認定の土産品なども紹介する。欄外のQRコードから、さらに詳しい内容をPCやスマートフォンのサイトで閲覧することもできる。
同商工会支援課長補佐の前谷孝典さん(45)は「NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』の影響で備中高松城址への観光客も増えている。地域の歴史を体験しつつ、観光だけでなく西商工会管内の良いものを知っていただき、地域にお金が落ちる仕組みになれば」と期待を込める。「制作に当たり知ることができた、これまで隠れていたエピソードも掲載している。ぜひ手に取って実際に足を運んでほしい」とも。
東京・大阪・岡山県内の観光施設、岡山駅地下「ももたろう観光センター」や「足守プラザ」、「備中高松城址公園資料館」などで配布・設置している。今後はさらに観光客の受け入れ態勢を整備していくという。