「備前福岡の市」の20周年を記念した第241回の市が3月22日、一文字北側広場(瀬戸内市長船町福岡)で開催される。
備前福岡は現在の瀬戸内市長船町。吉井川が南北に流れ、山陽道が東西に通る物流結節点だった。1100年代には領荘園「福岡の庄」が成立し、1278年には一遍上人が描いた「一遍上人絵伝」に「福岡の市」の様子が残っている。
現在、同市出店者会の会長を務める大倉秀千代さんは1993(平成5)年、材木店だった家で先代が始めたうどん店「一文字うどん」を40歳で継ぐ。当時は東京で会社員をしていたが、長男が生まれ食べ物にも気をつけるようになったという。日本の伝統食といわれるうどんなのに、原料の小麦を輸入に頼っていることに違和感を覚え、日本のうどんを作ろうと奮闘。近隣の町・西大寺で作る「しらさぎ小麦」を知り、自家栽培を始める。「農業を食べることで身近にしたい」「うどん店だけでなく地域で盛り上げる形を取りたい」と考えるようになったという。2003(平成15)年、店の入り口で地域の産品を販売する「福の市」をスタートし、同市の出店者会を中心に、2006(平成18)年に大倉さんらが再開した。
現在は毎月第4日曜日に定期市を開き、4月と11月には大市として開催。大倉さんは「市に大切なのは出店者。主催を出店者会とすることで、出店者が自ら運営する。出店資格は生産者であること。生産者が自ら対話することを何よりも大切にしている。対面して直接説明できるだけでなく、質問や希望、感想を聞けることも今後の改善や工夫につながっていく。出店者と客で作る『みんなの市』でありたい」と話す。
当日は、20周年記念パンフレット「100年続く市を目指して」を無料配布する。併せて、「20周年記念ダブル辻説法」として、妙興寺の岡田行弘住職が「750年前の福岡の市」について、清浄光寺宝物館の遠山元浩館長が「一遍上人と福岡の市」について、それぞれ話す。一棟貸しの宿としてリニューアルした「東原邸棟梁(とうりょう)の家」も無料公開するほか、まち歩きイベント(600円)も行う。
当日は、自家酵母ピザの「On The Road」、ネイチャードーナツの「Both」、ハンドドリップコーヒーの「珈琲(コーヒー)りんごの木」、万富の里山蜂蜜の「岡本養蜂園」、スリランカカレーの「和菜食堂」、天然酵母パンの「Wacca Farm」など約25店が出店する。
開催時間は8時~11時。