岡山市在住の写真家・青地大輔さんの写真集「An island called Gori Gori」が12月23日、刊行された。
12月23日に発刊された写真集「An island called Gori Gori」
2016年2月13日から3月11日まで笠岡諸島の真鍋島に滞在し撮影した作品を収録した同写真集。岡山県主催の「アートプロジェクトおかやま」アーティスト・イン・レジデンス事業の一環。
タイトルは、真鍋島が笠岡港から5里、多度津港から5里の瀬戸内海の真ん中あたりに位置し「5里5里(ごりごり)」と呼ばれる島だったことから付けられた。
島には2つの港があり、笠岡港から高速船で約45分。人口は300人未満。猫が多いことでも知られている。フランス人絵本作家のフロラン・シャヴェが同島に滞在して制作した絵本「Manabeshima Island Japan」を見て訪れるフランス人もいる。
青地さんは「隅々まで歩いて島のことを観察した。猫は野良猫ではなく、島で一緒に生活している。猫と人間の関係がとてもいい。島の時間、コミュニティーのあり方、開発されていない無垢(むく)の状態。雑音がなく、森の中にいる感覚になれる。ありのままを伝えるためにあえてモノクロームにした」と話す。
青地さんはこれまで、犬島や直島など瀬戸内の島々の写真を撮っている。「島々にアートを見に来る人はとても増えたが、以前のまま残っている島は少ない。純度が高い真鍋島を感じてほしい」とも。
価格は2,000円。「カフェZ」(岡山市南区浜野2)で販売している。