岡山市にある「宗忠(むねただ)神社」(岡山市北区上中野1、TEL 086-241-0148)で1月15日、「どんど祭(さい)」が行われた。
黒住忠親(ただちか)宮司が祝詞(のりと)を奏上し、直径約4メートルの火炉(かろ)にたいまつで火をつけた。参拝客は持ち寄った正月の松飾り、書き初め、古いお札が焼納される炎を囲み、手を合わせて祈った。参拝者は約1万人。
名前にある「どんど」は、とんど、どんど焼き、左義長(さぎちょう)など地域によって呼び方が異なる。平安時代の宮中での儀式が起源で、後に民間に広まったという。餅を焼いて食べると一年中風邪を引かないといわれる。
同祭りは、黒住教が鎮座した1885(明治18)年から始まり、1991年から一般公開された。都市化が進んで正月のお飾りを家庭で処分できなくなったことから地元の人々が参加できるようになった。
参拝者にはつきたての餅が振る舞われた。約2.5メートルの竹の先に餅を挟んでどんどの火であぶり、ぜんざいに入れて食べた。ぜんざいは5000人分が用意された。参拝に訪れた高校生男子は「陸上部の仲間とランニングしてお参りに来た。次の大会での入賞を願った。温かいぜんざいとお餅にパワーをもらえた」と話していた。