「劇場避難体験」が2月23日、岡山県天神山文化プラザで行われる。
同施設のホールで演劇上演中、災害が発生したとの想定で一斉避難を行う同訓練。実際に近い状況を作るため、参加者には事前にシナリオを伝えない「ブラインド型訓練」で行う。
オペラ上演中に避難訓練を行った「新国立劇場」の例を参考に、岡山の演劇劇集団「さんたばっぐ」代表の荒井良太郎さんが「岡山県天神山文化プラザ」所長の花田修一さんに提案して実現した。
荒井さんは「もしもの時に備えておく必要があると思い提案した」と話す。同施設ホール担当者の中川有加さんは「これまでの避難訓練とは違い、観客がいる状態で行う。安全安心をモットーに本番さながらの訓練を行う」と話す。
当日は、荒井さんをはじめ、うっけんさん(kojima princess)、大和健さん(劇団破魔矢座)、有賀とういちろうさん(劇的集団転機与砲)、西園加さん((劇)アリクイロケット)と特別ゲストが即興演劇「やるならやらねば!」を上演する。普段とは違うメンバーで台本のない演劇を行う。
「ホールにいる人の数が分かっているか、車いすや高齢者の人はいないのか。定められたルートがいつも正しいのかなど、考えておくべきことは多い」と中川さん。
訓練終了後は、岡山大学大学院の伊藤武彦教授による振り返りと検証を行うほか、岡山北消防署番町分署職員による講評を聞く。中川さんは「普段、2列に並んでくださいとお願いしても聞いてくれない人もいる。バレエの公演を見にくる母親たちは、避難口を何も言わなくても確認していることがある。見ず知らずの観客同士が非常時に一体となって動けるのか。出演者、施設管理者だけでなく、観客人にとっても価値ある講座にしたい」とも。
開催時間は13時~16時。参加費は大人(中学生以上)=1,000円(テキスト代・保険料込み)。小学生=500円、未就学児童無料(保護者同伴で1人まで)。