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岡山「備前国総社宮」で刀剣作りを奉納 刀鍛冶の魂と技術を

実行委員会の笠原義久さん

実行委員会の笠原義久さん

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 「刀剣鍛錬奉納」が11月8日、備前国総社宮(岡山市中区祇園)で開かれる。

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 同神社は、これまで黄ニラ、蜂蜜、デニムのお守り、プロジェクションマッピングなどを奉納したことがある。今回の奉納者は備前長船刀匠の川島一城さん。同神社は、備前国にあった128の神社を合わせて祭られていることから総社と呼ばれる。これまでも備前国にある特産物を奉納してきた。

 鍛錬とは、刀剣を作る工程の一つで、火床(ほど)で熱した鋼を、たたいては折り返す工程を通常10回から15回繰り返し、1000枚以上の層に仕上げる。当日は、縦10センチ×横15センチほどの鋼を、吹子(ふいご)と呼ばれる風を送る道具で鋼の温度を1300度まで上昇させる。たたくことで、不純物を出す効果と炭素の量を調整しているという。刀匠の満足弘次さん、上山輝平さんと共に行う。

 当日は鍛錬に合わせて、猿楽さんのピアノと仲林利恵さんによる篠笛の演奏が行われる。岡山出身の猿楽さんは、川島さんの工房で鍛錬を目の前にしながら「刀-Katana-」を作曲した。この曲をベースとした演奏を予定している。

 上杉謙信の愛刀とされた国宝「山鳥毛」を、生まれ故郷の「備前長船」に里帰りさせようとする「山鳥毛里帰りプロジェクト」。同プロジェクトを行う瀬戸内市長の武久顕也さんと、川島さんの対談も予定している。

 協賛金を募っており、川島さんが作ったペーパーナイフや、鉄製プレートのほか、日本酒「鋼」も返礼品として用意している。実行委員会の笠原義久さんは「刀匠の魂と技術は日本に残すべき重要な文化。来年以降は、鍛錬奉納を備前国内で持ち回りすることで、多くの人に知ってもらいたい」と話す。

 開催時間は18時~20時。立会無料。

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