J2で現在第2位の「ファジアーノ岡山」に4月、新しい練習場「政田サッカー場」(岡山市東区升田614-11)が整備された。
天然芝×2面、人工芝×1面、クラブハウスなどを併設。練習はスタンドで自由に観覧できる。指定されたファンサービスエリアでは練習後にサイン、写真撮影なども行われる。
同クラブは今まで専用のグラウンドを持っておらず、岡山市内などのグラウンド数カ所を借りて練習してきた。「地面の凸凹などによるけがの心配、練習できない日がある事、着替えやシャワー、全体会議などもままならず、選手や運営スタッフに相当の不便さ・ストレスがあった」と広報担当の前原さん。Jリーグ全37クラブの大半が専用で使える練習環境を確保している中、2006年7月の設立以来、決して恵まれているとは言えない状況だった。
2010年7月には岡山県サッカー協会やサポーター有志、サポートスタッフらとともに「ファジアーノ岡山の専用練習場整備を推進する会」を設立し、同クラブの現状を地元市民らに伝え、環境整備を整えるためのバックアップ、署名活動を始めた。わずか3カ月間の間に、28万人を超える署名が集まった。
同チーム代表の木村正明氏はクラブのホームページで「プロチームにとって練習場は、良い選手を集めるために最も大事な基盤であると同時に、集めた選手を育成し強いチームを作るために不可欠な原点。練習場こそがプロ選手の『本気』を具現化する手段」と記している。
4月7日現在、2位を快走するファジアーノ岡山。これからの上位チームとの試合が、念願のJ1昇格の鍵となる。その原動力が「政田サッカー場」となりそうだ。