岡山のイタリアンレストラン「ARISTA(アリスタ)」(北区磨屋町1、TEL 086-207-2990)が6月7日、街中に移転。それまでのかわいらしい雰囲気の店から一転して、落ち着いた大人の雰囲気でリスタートした。
新店はディナータイムのみ営業。「敷居の高い感じにはしたくなかった」と、良い素材をリーズナブルに提供。カジュアルだが大人がゆっくり楽しめる店づくりを目指しているという。オーナーシェフ吉國久司さんは「1年以上探して知人の紹介で今の店にたどり着いた。厨房(ちゅうぼう)のやり方から全てが変わるのでゆっくり始めるつもりだったが、ありがたいことに常連客からの要望があり、急きょ予定よりも早めに開けた」と笑顔で話す。それまで3年ほど営業してきた北区辰巳の店は街中から外れるため、来店客のほとんどがランチタイムの利用。数をこなすことに専念せざるを得ず、料理に集中できないことや、行き届いたサービスを行うには広過ぎるなどの不満があったため移転に踏み切ったという。
店舗面積は1階(15坪)にカウンター6席とテーブル10席。2階(同)は、以前居酒屋だった掘りこたつ式のテーブルをそのまま生かした座敷30席。吉國さんは「接客こそ重要と思っているので、自分が手に負えないほど抱えて、お客さんを待たせたり不愉快な思いをさせたりはしたくない。場合によっては入店を制限しながらやりくりしたい」と誠実なまなざしで語る。
メニューは「吉田牧場のカマンベールとゴルゴンゾーラ盛合せ」(1,150円)、「野菜とうずらの卵のバーニャカウダ」(950円)、「白身魚のサルティンボッカ風 香草風味」(950円)など。前店からの看板メニュー「生ウニと海老のクリームソースパスタ」(1,250円)と、「煮込みハンバーグ温泉卵添え」(950円)も引き続き提供。飲み物は、ソフトドリンク(400円~)、カクテル各種グラスワイン(以上500円)。変わったところでは近年外国人の間で流行(はや)っていることから、吉國さんの出身地でもある山口県の酒「獺祭(だっさい)」をグラスで提供。
イタリアンはシンプルで使う材料が限られているため、少しでも良いものをと探し続け、調理法もフレンチの技法を取り入れたり、同じメニューでも改良を加えたりと、常に工夫しているという。吉國さんは、「季節ごとの良い素材を使い、自分でも納得の行くメニュー構成で提供したい。今はまだ試運転中。これから自分の思う100%に向けて突き詰めていく」と意気込む。
営業時間は17時~23時30分(ラストオーダー)。