![「吹屋ふるさと村・紅辛唐辛子プロジェクト」の佐藤拓也さん](https://images.keizai.biz/okayama_keizai/headline/1591101353_photo.jpg)
トウガラシを育てる「吹屋ふるさと村・紅辛(べんがら)唐辛子プロジェクト」が5月14日、「吹屋ふるさと村」(高梁市成羽町)でスタートした。
吹屋地区は江戸時代から銅山の町として栄え、赤銅色の石州瓦(せきしゅうがわら)とベンガラ色に統一された町並みは、1977(昭和52)年に文化庁から重要伝統的建造物群保存地区の指定を受けた。
同プロジェクトでは、約500メートルの通り区間にある建物の軒先10カ所で、トウガラシの苗を植えたプランター約25個を設置。主催は、中野吹屋青年団と佐藤紅商店の佐藤拓也さん。佐藤さんは2012(平成24)年、地域おこし協力隊として同市に京都から移住。自らトウガラシ栽培を行い、ゆずこしょう「紅だるま」と、ゆずとうがらし「紅てんぐ」(以上650円)を販売している。JR岡山駅や岡山桃太郎空港など全国約50店で約3万個を年間販売している。
佐藤さんは「約3年前からトウガラシと吹屋ふるさと村を『紅』つながりで、もっとアピールしたいと構想を練っていた。新型コロナウイルスの影響で観光客はほとんどいない状況だが、客足が戻ってくるころには、軒先に真っ赤なトウガラシができて、飲食店で食べられるはず」と話す。
通り沿いには、スープカレーの店「つくし」や、2代目ふるさと村休憩所「吹屋食堂」などの飲食店もある。ネパール人シェフが作る移動販売のカレー店「きいろい台所」も吹屋ふるさと村を拠点としている。「食文化を育むことで、歩く楽しみ、食べる楽しみを吹屋に作っていきたい」と意気込む。