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岡山・天神山で3種の「ナマズ」展 9メートルのバルーンナマズなど

「バルーン天神ナマズ」を制作した大屋努さんと坪井優介さん、藤澤稔さん

「バルーン天神ナマズ」を制作した大屋努さんと坪井優介さん、藤澤稔さん

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 天神山迷図(めいず)スピンオフ企画「鯰、ナマズ、なまず。」が8月26日、岡山県天神山文化プラザ(岡山市北区天神町)でスタートした。

天神山迷図(めいず)スピンオフ企画「鯰、ナマズ、なまず。」のバルーン天神ナマズ

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 1962(昭和37)年、同館は建築家・前川國男の設計で「岡山県総合文化センター」として建設された。天神山迷図は同館を含めた天神山を多様な角度から楽しむ企画として、2017(平成29)年に始動した。

 初年度に岡部玄さんが約7トンの流木を使って制作した「天神鯰(なまず)」が、1階中庭に展示されている。中庭には小さな森が残っていて巨石がある。天神山を神聖な場所だと感じ、地から湧き出たナマズを造形したという。

 2階ロビーには、「天神鯰」にインスパイアされて制作され、全長9メートルの白色のバルーンでできている「バルーン天神ナマズ」を展示。人感センサーで人のいる場所を感知し、ナマズの目が移動するほか、非接触で体の色を変えたり、尾びれ・胸びれの動くスピードを変更したり、手を叩く音に反応して体の色が青・赤など数色に点滅させたりすることができる。

 企画・制作したのは、倉敷芸術科学大学の特担准教授の大屋努さんと、2016(平成28)年に同大学の「まちなか研究室玉島デジタル工房」と共にオープンした「グリーンファブ玉島」の坪井優介さんと藤澤稔さん。これまで倉敷市玉島のご当地キャラクターの「たまべえ」の5メートルあるバルーン制作なども行ったことがある。

 2018(平成30)年6月、倉敷成人病センターが運営するコミュニティーケアセンター「ライフタウンまび」(倉敷市真備町)1階に移転し、同作を制作していた。5分の1スケールの試作も完成し、型紙から切り出してミシンでの縫い付けを行う予定だったが、平成30年7月豪雨で浸水被害に合い、同年の展示を見送った。今年4月に制作を始め、2度のテストを行い展示となった。

 3作品目のナマズは、「AR手のり天神なまず」。アニメーション作家の山下真未さんのナマズを倉敷芸術科学大学メディア映像学科教授のナカガワヒロカズさんが共同でAR(拡張現実)化した。館内に隠されたQRコードを読み取ると手の上に青・赤・黄のナマズが登場する。期間中、同館第3・第4展示室で開催される「天プラセレクション」内にも隠されている。

 スタッフの加藤淳子さんは「天神山迷図は、同館を使って楽しんでもらうイベント。新型コロナウイルス感染拡大で、多くの展示やイベントが中止となった。一度は断念した『バルーン天神ナマズ』が展示できることは感慨深い。作品の持つ力、技術、可能性など多くの楽しみ方がある企画。諸川もろみさんの『ポーコ・ポコ・コーラとポテトイッチプ』(8月26日~30日)、大橋裕子さんの『まだ見ぬものたち』(9月1日~6日)も合わせて楽しんでほしい」と話す。

 開催時間は10時~18時。月曜休館。9月6日まで。

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