大学生・大学院生対象のビジネスコンテスト「Hult Prize(ハルトプライズ)2021」選考会が12月13日、岡山大学津島キャンパス(岡山市北区津島中3)で行われる。
同コンテストは2009(平成21)年、社会課題に対する学生のスタートアップ支援を目的にハルトプライズ財団が創設した。世界121カ国、2000校以上の大学で開催され、「学生のノーベル賞」とも呼ばれている。
毎年、SDGsに基づいてテーマを設定し、元米国大統領ビル・クリントンさんや国連スタッフらが決定している。選考会は、キャンパス、リージョナル、ナショナルを経て、グローバルファイナルで優勝を決める優勝チームには事業資金100万ドルが贈られる。日本国内では、2016(平成28)年から公式大会を行っている。
今年のテーマは、世界の食の問題「Food for Good」について。岡山県内での大会開催は今回が初めて。全7チームが出場する。1チーム当たり3~4人で、発表は英語で行う。発表は6分間、質疑は4分間。同大会からは1チームを岡山大学代表として選出する。
岡山大学の学生有志でつくる運営委員会では今年10月から、対面、オンラインでワークショップを6回行った。「世界の食」についてのディスカッション、同大学経済学部准教授の西田陽介さんの「ビジネスに磨きをかける」講義、BULIN AUBRA LEAH(ブリン・オーブラ・リア)さんによる英語スピーチ・レクチャーなどを行った。大会当日は審査員を運営委員会が選考し、同大学の教員らが務める。
運営委員の大野さくらさんは、昨年行われた模擬国連大会に参加した経験を持つ。「世界ではSDGsの意識が高まっているが、日本ではまだ認識が低い。ハルト・プライズも多くの人に知ってもらいたい。私たち大学生が行動することで、社会全体の意識を変えられることを示したい」と話す。
運営委員で出場者でもある澤山幸也さんは「ビジネスアイデアを出すために、知識を深めるだけでなく、毎日チームでディスカッションを重ねている。世界の課題に向けて、一緒に挑戦できる仲間に感謝している。悔しい思いをするチームがあると思うが、この経験はかけがえのないものになる。代表を目指して努力したい」と意気込む。
開催時間は13時~17時。