「第36回坪田譲治文学賞」の贈呈式・記念行事が2月20日、岡山市立市民文化ホール(岡山市中区小橋町1)で開催される。
坪田譲治さんは、岡山県出身の児童文学作家。「風の中の子供」や「きつねとぶどう」など70以上の作品を残し、1979(昭和54)年、岡山市名誉市民に選ばれた。
1985(昭和60)年創設の坪田譲治文学賞は、今年で36回目。これまで、江國香織さん・、角田光代さん、重松清さん、阿川佐和子さん、朝井リョウさんなどが受賞している。
今年の選考は、2019年9月1日~2020年8月31日に発刊された作品の中から、大人も子どもも共有できる世界を描いた作品を対象とする。全国の文学・出版に関わる人約140人にアンケート調査を行い、推薦作品約90作品から予備選考を行った。4度の予備選考で約5作品を選出し、1月19日に本選考を行う。選考委員は、阿川佐和子さん、五木寛之さん、川村湊さん、中脇初枝さん、西本鶏介さん、森詠さん、森絵都さんの7人。
贈呈式に伴う記念行事として、昨年は坪田譲治生誕130年を記念して五木寛之さんが特別講演を行う予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大による影響のため授与式だけを行った。
今年は、選考委員の一人で第135回直木賞受賞作家の森絵都さんと、第36回受賞者によるトークショーを予定している。岡山市市民生活局スポーツ文化部文化振興課の山根俊輔さんは「文学賞を通じて、坪田譲治という偉大な作家が岡山にいたことや、児童文学が根ざしたまちであることを知ってほしい。新型コロナウイルスの影響で自宅にいる時間、児童文学に触れていただけたら」と話す。
開催時間は14時~15時。入場無料(要事前申し込み)。申し込み締め切りは1月29日。