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閉館予定の岡山市民会館でミュージカル「夢の降る街」 岡山出身の俳優がはなむけ

実行委員長の角田みどりさん、清水京子役の清水ゆきさん、三条進之介役の四宮貴久さん(左から)

実行委員長の角田みどりさん、清水京子役の清水ゆきさん、三条進之介役の四宮貴久さん(左から)

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 ミュージカル「夢の降る街」が6月5日・6日、閉館が予定される岡山市民会館(岡山市北区丸の内2)で上演される。

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 「夢の降る街」は脚本家・横山由和さんの作品で、1996(平成8)年に結成した劇団「Steps」で2014(平成26)年まで上演してきた。横山さんは1977(昭和52)年に「音楽座」を結成し、1994(平成6)年には「アイ・ラブ・坊っちゃん」で第1回読売演劇大賞・優秀作品賞を受賞。倉敷チボリ公園・オリジナルミュージカル「ハンスの冒険」やNHKテレビ「おかあさんといっしょ」の構成を手掛けた。

 ストーリーは、昭和初期のレビュー小屋を舞台に、記憶を失った男爵家のお坊ちゃん・三条進之介と新人踊り子・清水京子の恋模様を中心に描かれる。三条進之介役を四宮貴久さん、清水京子役を清水ゆきさん、大岩主弥さん、八木景子さんら岡山出身の俳優が多く出演する。音楽はピアノの土肥隆弘さんがバンドリーダーを務め、ベース・皆木秀樹さん、ドラムス・井上充隆さん、シンセサイザー・朝田恵利さんが舞台上で生演奏する。

 劇団「Steps」に在席したことや、ハンス役を演じたことのある俳優・歌手の清水さんが企画し、実行委員長の角田みどりさんと共に出演者などを集めた。昨年9月に上演予定だったが新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け延期に。今年2月、稽古は再スタートしたが、マスクを着けたままできるだけ少人数で行っている。当初の読み合わせはオンラインで行ったという。

 四宮さんは「互いの表情が分かりづらく難しい部分もあるが、ストーリーと同じように、だからこそみんなで一つになろうとする力も感じる。舞台ではせりふを言っていない人や周りの息づかいなども感じてほしい」と話す。

 会場の岡山市民会館は1963(昭和38)年にオープンし、1718席の大ホールなどを備える。老朽化、耐震性の課題と2023年夏に「岡山芸術創造劇場」が竣工する予定であることから、取り壊しの方針を岡山市が表明している。

 清水さんは「高校生の時、岡山市民会館で見た作品でミュージカルへの道に進むことを決めた。思い出深い場所で、この作品をできることがうれしい。閉館は悲しいが、今回の上演がはなむけとなれば。この作品は、昭和初期の東京・浅草が舞台。時代背景は違うが、現代に通じるものを感じてほしい」と話す。

 八木さんは「岡山市民会館は4歳の時、バレエの発表会で上がって以来、親しんできた。照明の焼けるような独特の匂いが脳裏に焼き付いている。踊り子役の高校生や子どもたちとも、同じ役者として舞台を楽しみたい」と意気込みを見せる。

 劇場では、ストーリーの時代背景など演出する駄菓子、まんじゅう、甘酒などと、ミュージカル内で歌われる曲を収めたCDを販売する。ミュージカルはオンライン配信も行う。

 開演は、5日=17時30分、6日=15時30分。入場料は、大人=4,000円(前売り3,500円)、学生=3,000円(同2,500円)、オンラインチケットは3,000円。

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