ケータリング事業「ヒトトゴハン」(真庭市)が現在、廃校を活用した施設「Sense Tsuyama」のプロジェクトを行っている。
津山市内の幼稚園・保育所の統廃合で2019(平成31)年3月で廃校となった旧東幼稚園(津山市林田)を1月から借り、7月オープンへ向けて工事を進めている。企画・コンセプトはヒトトゴハン社長の沼本吉生(ひさなり)さんを中心に、岡山県立大学デザイン学部の畠和宏研究室とリノベーション・デザインを共同で行っている。沼本さんがこれまで出会った職人から指導を受けながら、半分以上をDIYで改装している。
約50平方メートルの部屋が8部屋あり、一部賃貸をする。同社では初めての飲食店「デリ&カフェ・ヒトトゴハン」を展開する。これまで企業のパーティーやシンポジウム、映画ロケなど、100食以上のケータリングや商店街の活性化事業などを行ってきた。
入居テナントでは月に1度、子ども向けのワークショップを行う予定としている。沼本さんは「昨年の夏ごろ、自らの第2子が授かったことを知り、次世代に残せるものは何かと考えた。これまでは食を通して人と人がつながる場を提供してきた。ここでは子どもが、さまざまな職業や生き方をする大人と触れ合い、感性を刺激し合う場としたい」と話す。
沼本さんは、旧真庭市立上田小学校などこれまで3校を廃校の利活用を行ってきた。ゲストハウス・カフェ・美容室・イベントホールなどの複合施設として活用している。廃校の利活用を学べる「廃校大学」の校長も務めている。
現在、プロジェクトの資金をクラウドファンディングで募っている。6月29日まで。