元岡山大学シリコンバレーオフィス所長の千田一貴さんの講演会「岡山が変わる」が10月1日、山陽新聞社(岡山市北区柳町2)で開かれる。主催は植田板金店(岡山市中区藤崎)。
講師の千田さんは、2015(平成27)年に岡山大学シリコンバレーオフィスを開設した時、所長としてカリフォルニア州のシリコンバレーに赴任した。倉敷市出身で岡山大学、大阪大学を卒業し、研究対象を意識・エントロピー・量子論とする化学研究者として現在もシリンコンバレーで団体代表などを務める。
主催の植田板金店の社長・植田博幸さんは、2017(平成29)年、第1回岡山イノベーションコンテストでグランプリを獲得した。1976(昭和51)年に創業し、建築板金業として下請け業務を行ってきたが、2017(平成29)年に自社オリジナルの一般向けの木造建築物「小屋やさん」を新規事業として立ち上げた。建築家・隈研吾さんとのコラボ商品も製作してきた。
植田さんは2018(平成30)年、岡山イノベーションコンテストの受賞者たちと米・シリコンバレーへ訪れた際に、自動車メーカー「テスラ」、インターネット関連サービス「グーグル」など案内するコーディネーターとして千田さんと出会った。植田さんは「高度な思考や技術はもちろんだが、社内外での風通しの良い情報交換、人と人のつながり、食事をとりながらのミーティングを気軽にできる場所が数多く設置されていることに、成果の速さを感じた」と振り返る。
演題は「新産業創出の仕組みとシリコンバレーのイノベーション」。植田さんは「シリコンバレーと聞いても縁遠く、難しく聞こえるかもしれない。岡山のポテンシャルは何なのか、ヒト・モノ・カネとその次に大切なものは何なのかなど、経営者、起業家、これからビジネスにチャレンジする人に参加してほしい」と話す。
「岡山イノベーションコンテストを受賞したことで、多くの人と出会うことができチャンスが広がった。講演会終了後には、名刺交換をできる時間も予定している。人とのつながりが新しいビジネスの広がりを作り、岡山が変わる可能性を信じている。大学生など若い世代にも来てほしい」と呼び掛ける。
開催時間は18時30分~20時30分。入場無料。