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岡山で91歳の大道芸人・ギリヤーク尼ヶ崎さん 映画「魂の踊り」を上映

映画「魂の踊り」撮影中のギリヤークさん ©ギリヤーク尼ヶ崎

映画「魂の踊り」撮影中のギリヤークさん ©ギリヤーク尼ヶ崎

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 91歳の大道芸人ギリヤーク尼ヶ崎さんが監督・主演する映画「魂の踊り」の上映会を10月13日、ゲストハウス「KAMP」(岡山市北区奉還町3)で開催する。

完成した映画のDVD手にするギリヤーク尼ヶ崎さん

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 函館出身のギリヤークさんは、映画俳優を目指し、21歳で上京したが「函館弁」なまりのために挫折する。街頭に活路を求め、1968(昭和43)年から大道芸人として主に津軽三味線の音色に合わせた創作舞踊で投げ銭を糧に生きてきた。

 これまで日本各地の街頭で大道芸を披露するほか、阪神淡路大震災、米中枢同時テロ、東日本大震災の現地を訪れ、犠牲者への鎮魂の舞「祈りの踊り」を踊ってきた。現在は、パーキンソン病と脊柱管狭窄症を患い、心臓にはペースメーカーを付けた満身創痍の状態で踊り続けている。

 映画「魂の踊り」は、新型コロナウイルスの感染拡大で予定した大道芸の公演が次々と中止に追い込まれた昨年に当時90歳のギリヤークさんが撮影した。「逆境の中だからこそ、踊りに生きざまを込めたい」と故郷の函館や、両親の墓がある秋田県など、自らの原点を辿り各地での舞を納めた。

 見どころは、供養のためにと母の故郷・北海道八雲町で舞った「念仏じょんがら」。遺影と花を手に海に入り、「母さーん」と叫び、波にもまれながら踊る。

 ギリヤークさんは、2008(平成20)年3月に猪風来美術館(新見市)で企画展「大道芸人ギリヤーク尼ヶ崎・鬼の踊り展」を開催した。ギリヤークさんは「岡山は懐かしい場所」と話し、「体調がよければ上映後に踊りたい」とも。

 上映会を企画した、岡山市内で障がいのある子どもにアートを教えている深谷千草さんは「信念を貫き壮絶な生き方をしてきた人。若者たちにギリヤークさんの生き方に触れてもらう機会になれば」と幅広い年齢層への参加を呼び掛ける。

 上映開始時間は19時。上映時間は約90分。チケットは1,500円(別途ドリンクオーダーが必要)。

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