映画「とんび」の撮影で使われたレンタルスペース「大谷みかげスクエア」(浅口市金光町)が4月14日、映画のセットを再現し期間限定で貸し出しを始める。
映画「とんび」の撮影で使われたレンタルスペース「大谷みかげスクエア」の外観
同建物は、旅館「金正館」(同)の食堂として使われ取り壊しを検討されていた。2020年8月、まちづくりの中間支援団体「moko'a(モコア)」がレンタルスペースとして貸し出しを始めた。
同映画は、岡山県出身の直木賞作家・重松清さんの原作「とんび」を映画化したもので、4月8日に全国公開される。阿部寛さん、北村匠海さんなどが出演し、倉敷市・備前市・笠岡市・美咲町など県内8市町で撮影が行われた。同建物がある金光町大谷地区のみゆき通り商店街は、阿部さん演じるヤスが住む町として描かれる。
大谷みかげスクエアは、薬師丸ひろ子さんが演じるたえ子が営む小料理店「夕なぎ」として使われた。撮影終了後、内装壁とカウンターを残し小道具や備品は撤去された。モコアの代表・沖村舞子さんと地域の人たちが協力して「夕なぎ」を再現し、映画の上映中だけ貸し出す。席数はカウンター7席、2人がけテーブル2卓の全11席。
沖村さんは「金光教の門前町として栄え、地域の人は町への愛着が強い。エキストラで出演した人も多い。同店だけでなく、通りの看板もできるだけ再現する予定。映画に登場する懐かしい雰囲気の中、料理や酒を振る舞う店として、また友人との貸し切りとして使ってもらえれば」と話す。
営業時間はランチ=9時~16時30分、ディナー―16時30分~22時。料金は平日・金曜昼=4,000円、金曜夜・土曜・日曜=5,000円。期間は映画上映終了まで(5月31日予定)。