音声ARを活用したサイクリング企画「総社商店街チャリクールズ」が現在、開催されている。
「総社商店街チャリクールズ」第0ポイントの荒木レンタサイクルで借りられる「きびチャリ」
同企画では、JR総社駅前を出発地点として11カ所を自転車で巡る推奨ルートを用意。スマートフォンアプリ「Locatone(ロケトーン)」を使って、各ポイントに差し掛かると音声ナレーションを聞くことができる。
まちづくり会社「縁社屋」(総社市)とフェザンレーヴ(東京都中央区)が、総社市などに対して行う地域課題解決プロジェクトの一環で、年間を通じて訪れることができること、新型コロナウイルス感染拡大予防として密にならないこと、デジタルとアナログの両方を使うことを踏まえて企画した。
第0ポイントはJR総社駅前の荒木レンタサイクル(駅前2)。2018(平成30)年に日本遺産認定された「桃太郎伝説の生まれたまちおかやま」の関連スポットを巡るためのオリジナル自転車「きびチャリ」やクロスバイク、ミニベロ、子ども用自転車などを1日1,100円などでレンタルすることができる。
推奨ルートは、第1ポイントのパン店「ベーカリートングウ」(駅前1)から第7ポイントの「備中国総社宮」(総社2)まで約1.9キロの総社商店街を進む。第8ポイントの「備中国分寺」(上林)は商店街から約3.5キロに場所にあり、桜、レンゲ、菜の花、コスモスなど季節によって風景が変わる。最後の第10ポイントで、佐野誠総社市観光協会長が営む喫茶店「心温(このん)」(駅前1)に戻る。
各ポイントの音声ナレーションを担当するのは、司会やモデルのほか、神社などで奉納演武を行う「吉備女鉄砲隊」のメンバーでもある福田歩惟(あい)さん。備中国総社宮では、スマートフォンを振ると福田さんらが放った火縄銃の銃声を出すことができる。
縁社屋の後藤大夢さんは「ベーカリートングウで上あんぱん、珈琲焙煎所豆Lab.でコーヒーを買い、田町小公園でのんびり腹ごしらえをしてもらう。ポイントには入れなかった焼き菓子店や和菓子店など、寄り道しながらポタリングを楽しんでほしい」と話す。
フェザンレーヴの高本昌宏さんは「総社には多くの観光地があるが、これまでとは違う『はずし旅』『くずし旅』を意識して作った。本当に楽しんでもらいたいのは、巡る途中に会う人たち。街の人との会話を楽しんでほしいので、ナビゲーションで多くは説明していない。長話になることもあるが、緩く総社を楽しんでほしい」と参加を呼びかける。
6月30日まで。