ホームレス状態の人などに弁当を配布する年末年始の「無料食堂」が12月29日、安楽亭(岡山市北区下中野)で始まった。
主催するNPO法人「岡山きずな」(中山下1)は、2002(平成14)年にホームレス状態の人の支援活動を始めた。2013(平成15)年から支援拠点「安楽亭」を設置し、生活困窮者の相談、地域住民やボランティアスタッフとの交流の場、畑作業、入浴・洗濯の機会を提供している。このほか、JR岡山駅周辺の夜回り活動や、衣食住の提供によるホームレス状態からの自立支援、路上販売を行う「ビッグイシュー」の販売支援なども行う。
無料食堂は、2006(平成18)年にスタート。ひとり親家庭の人、年金生活者、ホームレス状態の人など生活に困っている人を対象に1月3日までの間、毎日約60食の弁当を配布する。このほか、衣類の無料提供、「住む場所がない」や「電気が止められている」などの相談会、30日と2日は入浴・洗濯も行う。
弁当は、安楽亭の畑でとれたタマネギやジャガイモなどの野菜やスパイス、寄付された米などを使い、ボランティアスタッフが調理する。メニューは日替わりで、安楽亭カレー、おせち弁当、豚キャベツ丼などを提供する予定。
同団体・理事の川元みゆきさんは「生活困窮者の自立支援には、相談相手や仲間がいることが大切。ホームレス状態の人をうまない社会にするためにも、安楽亭を地域の子どもなど誰でも気軽に遊び来れる場所にしたい。温かい弁当を食べて、2023年を共に元気に迎えたい」と話す。
相談会は10時~15時。弁当配布は12時~。