ラーメン店「麺処おぐら」(総社市中央5)が3月25日、2周年を迎えた。
店主の小倉聖(さとし)さんはラーメン店「塩元帥・本店尼崎」(兵庫県尼崎市)でアルバイトをしたのをきっかけに飲食業界で働き始めた。串カツ店や定食店などでも働いた後、倉敷市内にあるラーメン店で働いている頃、独立を考えるようになった。
アルバイト先のラーメン店とは全く違うラーメンを独学で作り、家族に試食してもらっていた。オープン前には、鯛(たい)塩ラーメン、貝だしラーメンを提供する予定だった。1年ほど思うようなラーメンが作れなかったが、ラーメン店「燃えよ麺助」(大阪市福島区)のラーメンを食べたことをきっかけに、塩分や味のバランスなどの仕組みを考えるようになったという。
総社出身の小倉さんは、地元で物件探しを始めた。仕込みから提供まで1人で行うことを考え、店内はカウンター8席だけとし、大通りに面していない物件を購入した。
オープン当初のメニューは、中華そば、塩そば(以上850円)の2種類。2カ月たった頃には、つけ麺(950円)を始めた。麺は自家製で、2種類作っていた。小倉さんは「オープン当時、思ったようなラーメンを提供できていない日が続き、女性客が残して帰ったことがあった。食べるスピードの遅い人には、時間がたった麺はおいしくないことがわかり、麺作りを一からやり直した。中華そばに合う麺ができたが塩そばには合わないことがわかり、ラーメンに合わせて麺を作り変えるようになった」と話す。
現在は、レギュラーメニューとは別に限定メニューとして、毎日3種以上のラーメンを用意し、全て麺も異なる。これまでに80種類以上の限定メニューを提供し、煮干しと節の中華そば、塩そば(以上900円)、つけ麺(1,000円)、白しょうゆの中華そば(900円)はレギュラーメニューとした。麺だけでも100種類以上は提供してきたという。
小倉さんは「今でも毎日、少しずつ変えている。もっとおいしくなるという追求は止まらない。チャーシューは5種類を作り、メンマは仕込みに10日間かける。全国のラーメン職人とコラボラーメンを2年間で10回作ってきた。進化を続ける職人たちから良い刺激をもらっている」と話す。
営業時間は10時~14時。水曜定休。