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桃太郎と鬼の物語を音楽ステージに 情景描写ピアニスト山地真美さんが企画

情景描写ピアニストの山地真美さん

情景描写ピアニストの山地真美さん

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 情景描写ピアニストの山地真美さんが音楽ステージ「新創伝説~KIBITSUHIKO~」を11月4日、岡山県天神山文化プラザ(岡山市北区天神町)で上演した。

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 同公演は、昨年終了した岡山国際音楽祭と岡山市芸術祭を再構築して、今年スタートした「おかやまアーツフェスティバル2023」の参加事業として行った。

 山地さんは、風景を音楽にするプロジェクト「浮世音(うきよね)」で全国50カ所以上で作品を制作しているほか、山田方谷、宇喜田秀家、雪舟など岡山の歴史上の人物をテーマに音楽ステージを上演してきた。誰でも参加できるオーケストラ「100人オーケストラ」を結成し、「瀬戸内国際芸術祭2022宇野港」のオープニングにも出演した。

 今回は、2021年に岡山シンフォニーホールで開催した「日本博コンサート」で岡山フィルハーモニック管弦楽団と共演した「桃太郎伝説が生まれたまち おかやま」をベースに、事前募集した参加者に合わせた楽曲を制作。今回は「100人で歌おう」をテーマに募集し、バイオリン、フルート、ベース、尺八、鍵盤ハーモニカ、リコーダー、パンフルート、三線などの楽器やダンス、ナレーションなど100人以上が集まった。

 上演したストーリーは、桃太郎のモデルとされる吉備津彦命(きびつひこのみこと)と鬼のモデルとされる温羅(うら)の話をオリジナル作品として作り直した7幕10曲。山地さんは「温羅伝説は岡山に住んでいる人でも知らない人が多い。県内各地に伝説にまつわる場所があり、自分たちのルーツを考えさせてくれる」と話す。

 山地さんは前日の3日、参加者と共に吉備津神社、吉備津彦神社、鯉喰神社、楯築遺跡、矢置岩など伝説に登場する場所を巡った。

 山地さんは「演奏経験など関係なく参加できる市民参加型のステージ。子どもも大人も関係なく参加でき、集まったメンバーによって新しい表現が生まれていく一期一会の面白さがある。悪者にされてきた温羅の悲しきストーリーだけなく、桃太郎の3人の家来の話など、スピンオフ・ストーリーも今後は展開できる。温羅の歌が、ベートーベンの交響曲第9番のように定番化され、大勢で大合唱されるような歌になるように、ずっと続けていきたい」と意気込む。

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