福武教育文化振興財団のフォーラム「ここに生きる、ここで創る」が1月14日、岡山大学(岡山市北区鹿田町2)「Junko Fukutake Hall」で開催される。
同財団は、現ベネッセコーポレーション(南方3)の創業者・福武哲彦さんの遺志を引き継ぎ、福武總一郎さんが1986(昭和61)年に創立。岡山県の教育文化の向上に著しい貢献が期待される個人や団体に福武教育文化賞を贈る事業や、教育や文化芸術、地域資源の活用する活動に対して金銭的な助成を行う事業を毎年100団体以上に対して行っている。
同イベントは、2012(平成24)年に始まり、今回で10回目。総合プロデューサーを福武總一郎さん、総合ディレクターを北川フラムさんが務める瀬戸内国際芸術祭は、直島、豊島、女木島、男木島など、瀬戸内海の島々で2010(平成22)年から3年に1度開催し、2022年に5回目を開催した。節目となる今回のテーマは、「人づくり、地域づくりの原点回帰」。
北川さんは、新潟県の「大地の芸術祭」、千葉県の「房総里山芸術祭」、石川県の「奥能登国際芸術祭」でも総合ディレクターを務める。普段はアートの話をメインとすることが多いが、今回の基調講演では、アートによる地域づくりを実践するための取り組み、特にどのように地域住民との関係性を構築してきたかについて語る。
トークセッションのテーマは「教育・文化を地域づくりに生かす」。登壇するのは、NPO法人「瀬戸内こえびネットワーク」事務局長の甘利彩子さん、「男木島生活研究所」代表の福井大和さん、一般社団法人「まなびと」代表理事の江森真矢子さんの3人。ファシリテーターは、ノートルダム清心女子大学人間生活学科 准教授の成清仁士さんが務める。
甘利さんは、2009(平成21)年に瀬戸内国際芸術祭サポーター「こえび隊」を立ち上げ、同芸術祭の開催地である島の地域住民との交流やプロジェクトなどの企画・運営を行う。
福井さんは、同芸術祭をきっかけに開催地である男木島へUターン。休校していた男木小中学校や保育園の再開活動など移住と定住を支援する取り組みを行う。
江森さんは、2015(平成27)年から県内の地域おこし協力隊として教育事業に取り組み、人づくりとまちづくりをテーマに活動する「まなびと」を設立。
成清さんは、ゼミの地域連携活動で「くらしきづくりまっぷ」を作成し、倉敷の未来ビジョン策定に取り組む活動にも参画している。
同財団の和田広子さんは「教育に関わる人、文化に関わる人はもちろん、自分たちの活動の学びを手に入れてほしい。むしろ、教育や文化に関わっていないと思っている人にも聞いてほしい。普段は意識していなくても、実は地域の文化に関わっていることに気付く。話を聞いて刺激を受け、自分らしくアレンジして活動に反映してほしい」と期待を込める。
開始時間は14時。参加無料。