「天神幕劇」がプロデュースする演劇公演「メッセンジャーフロム」が2月3日・4日、岡山県天神山文化プラザ(岡山市北区天神町)で開かれる。
岡山大学演劇部の伊藤圭祐さんら4人が2021年、コロナ禍で演劇をする機会が減ったことから、舞台の企画・運営などプロデュースする団体として天神幕劇を立ち上げた。役者を募集し、プロジェクト単位の劇団での上演や、劇団を募集してアートサロン「上之町会館」やカフェ「城下公会堂」で上演プロデュースする「城下国際演劇祭」など、機会を作ることと観劇のハードルを下げる裏方を主に行ってきた。現在は、同演劇部OBを中心に31人が所属する。
今回の公演は、天神幕劇のメンバーで「劇団☆はだざわり」主宰の片山順貴さんが、脚本・演出・主演を務める。今回は公募せず、片山さんが声がけして集まった8人が演じる。天神幕劇から有馬史夏さん、松尾尭怜さん、白鳥アヒルさん、𡌶紗久良さん、岡山大学演劇部の岡﨑拓翔さん、劇団に所属しない福島美祐さん、三村晃庸さん。
大学生になるまで演劇など舞台に立つことのなかった片山さんは、岡山大学演劇部に入部。天神幕劇の企画舞台で国民A役を演じ活動を始めた。現在大学3年生の片山さんは「幼い頃からテレビが好きで、バラエティー番組で笑うことで救われ勇気づけられたこともあった。自分がスターになって、誰かを救うことができる人になりたい」と話す。
舞台のテーマは「嫌いなものを好きになれるのがお笑い」。物語は、お笑いコンビを組む主人公が高校時代の親友の結婚式で話すスピーチすることになる。結婚式が明日に迫り、相方や同期の芸人と共にスピーチを考えるところから始まる90分間。回想場面や時間の前後を表現せず、90分間で起きたことを、90分の上演時間で表現する。
片山さんは「今回は自然な会話やテンポの良さが特徴。結婚式のスピーチという、誰にでも訪れそうな、ちょっとした一大事を取り上げた。誰にでも日常的にある悩みやイライラした気持ちを、笑い飛ばして愛せるようになればという思いを込めた。21歳の等身大の目線で描いた」と話す。
天神幕劇で制作を務める多田百百音さんは「片山さんの役者としてスターになりたいという夢を後押しする企画でもある。まだ演劇を見たことない人にこそ、気軽に来てほしい。舞台の面白さは、目の前で人の感情が動きぶつかるところ。ぜひ生の舞台を体感してほしい」と呼びかける。
開演は、2月3日=14時・18時、4日=14時。料金は、一般=2,500円、学生=2,000円(前売りはそれぞれ500円引き)。