講演会「包括的性教育をもっと身近に! プロジェクト2024」が7月28日、コワーキングスペース「ひとやね」(岡山市北区古新田)で開かれる。
主催する「Life is」代表の東海林みゆきさんは助産師。出産に立ち会う中で「望まない妊娠を減らしたい」と思い、岡山を拠点に包括的性教育の啓発活動を2022年に始めた。これまで毎年、数回のイベントを開催。初年度は、国連教育科学文化機関ユネスコが提唱する「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」に掲載される8つのキーコンセプトに沿って、人間関係やジェンダーの理解、健康とウェルビーイングのためのスキルなどをテーマに展開してきた。同イベントは本年度の1回目。
東海林さんは「『性教育』という言葉の持つイメージが、避妊や性行為の知識を伝えることだけに持たれがちだが、主体的に生きることや幸せに生きるための土台作りであることを、まずは伝えたい」と話す。
前半は、佐々木恵梨さんが「性教育と避妊アクセスから見るデンマークとオランダのSRHR(性と生殖に関する健康と権利)」について話す。佐々木さんは、若者の予期せぬ妊娠や性暴力などの課題に向き合い、根本的な課題解決を目指して活動する団体「ソウレッジ」のデンマークとオランダSRHR視察に参加。オランダでは売春が合法で、コンドームが無料配布されるなど、現地視察から見えてきたことを伝える。
後半は、ノートルダム清心女子大学大学院2年の横山浩花さんが「私たちも社会を変える? 第68回国連女性の地位委員会(CSW68)に参加して」をテーマに話す。ニューヨークの国連本部で行われたジェンダー平等と女性のエンパワーメントの向上を目的に行われる会議「CSW」に参加し、そこで見聞きした世界の女性たちの声を伝える。
東海林さんは「重要なのは疑問や考えを共有し合うこと。答えは持っていなくてもいい。悩んだり、考えたりする時間を一緒に過ごして、話し合いながら進んでいく会にしたい。一方的に講演を聞くのではなく、自由に意見交換ができる場にしたい」と話す。
開催時間は13時~16時。参加無料。