医療用品メーカーのダイヤ工業(岡山市南区古新田)が9月2日、全国の9社のアシストスーツを体験できる展示施設「アシストスーツミュージアム」を同社の研究施設R&Dセンターに期間限定でオープンした。
1963(昭和38)年設立で、腰痛用のコルセットなどの医療用品を販売する同社。2009(平成21)年に筋肉スーツ「DARWING」を発売し、現在は全国のアシストスーツを製造販売する8社から成るアシストスーツ協会に加盟している。
アシストスーツとは、着用することで体の負荷を軽減し作業効率を向上するために作られたもの。電動や非電動、運動状態・静止状態で使えるもの、上半身だけ腕だけなど多様な商品がある。製造業、物流業、建設業など重い荷物を上げ下げする作業だけでなく、医療、介護、農業など用途も広がっている。
同施設では、アシストスーツ協会8社のうち7社とモリタホールディングス、ミズノを合わせた9社の商品を展示。体験コーナーでは、アシストスーツを着用して、5キロ、10キロ、20キロの荷物の入ったかごを持ち上げるなどの体験することができる。腕、足、胸などサポートする場所や強度の違いを比べることができる。薄手のメッシュ素材でできた服状のものは、作業着などの下に着ることができる。
このほか、ブドウや桃など腕を上げた状態での作業をする農家向けに開発した商品、電動ドライバーを使う作業をする人向けの腕を固定する商品、長時間立ったままでの業務をする人向けの座っているような感覚になる商品など13種類のアシストスーツを着用することができる。
松尾浩紀社長は「アシストスーツは特定の業種のためのものではなく、労働環境を良くすることを目的に作っている。医療や介護、農業、食品工場や、女性の多い職場など、新たな使い方も広がっている。各社の商品の違いを体験して比較してもらうことで、自分に合った商品を見つけるだけでなく、新たなニーズの掘り起こしが新商品の開発にも役に立つ」と話す。
開館時間は9時30分~17時30分。日曜・祝日は休館。11月30日まで。