鑑賞と座談会「何が見えますか? 法とアート・デザインで岡山芸術交流を覗(のぞ)く『ほぉ~めがね』」が11月22日、岡山県天神山文化プラザ(岡山市北区天神町)で開かれる。主催は「法とアート・デザインに関する研究会」。
同会は2024年、弁護士の山下宗一郎さん、イラストレーターのタケシマレイコさん、ぱんだこーひーの杉本克敬さんが、法とアート・デザインを軸とした分野横断的な見方・考え方を調査研究する団体として立ち上げた。メンバーは3人のほか、アーティスト、研究者、教職員、自治体職員など10人上のメンバーが活動している。
タケシマレイコさんは2021年、宇野バスの車内に掲載した「座っていてください」と呼びかけるサインを制作した。ダルマやボタンをデザインし、「立たないで」と書かずして伝える同サインは、法(ルール)に取って代わる存在となっていることから考えるきっかけになったという。
同イベントは、岡山市が主催する国際芸術祭「岡山芸術交流」のパブリックプログラム(公募事業)として開く。10月13日にプレイベントとして、カメラマンの冨岡菜々子さんと共に、石山公園、城下地下広場(しろちか)、岡山市オリエンタル美術館など岡山芸術交流のエリア内にあるベンチやごみ箱、標識など100枚以上を撮影した。
当日は、写真を使って感じたことや考えたことを自由に言葉にして共有する「対話型鑑賞」を応用して、普段何気なく目にしているデザインやアーキテクチャーを鑑賞する。後半は参加者同士で対話することで、目に見えない法(ルール)や価値観を読み解き、新たな意味を作り出す時間にするという。
山下さんは「法律家は言語化されたルールを使って課題解決に当たる。デザイナーやアーティストなど新たな視点を持った見方・考え方を『ほぉ~めがね』と名付け、この眼鏡をかけてみた時にどんなものが見えてくるのかを一緒に楽しんでほしい」と参加を呼びかける。
開催時間は10時~12時。参加無料。